日本版
6シグマ
社長さんへの手紙

社長さん、引退後の老後に備え
退職金の積み立てを始めませんか!

  社長さんの会社は今年も元気がいいようですね。周辺の会社には、受注が激減して、ボーナスどころか、昇給もできないところがあります。週休3日、有給休暇を強制取得させている会社もあります。
 社長さんは、「あまり大きな声じゃ・・・」と言いながら経営状況の良さを話してくれました。素晴らしいことです。今まで、どんな時でも、どんな事にも、社長さんは一貫して誠実に対応してきました。今、この経営姿勢が実を結ぼうとしているのです。しかし、ここで安心してはいけません。悪いことも長く続かないと思いますが、良いこともそれ程長く続かないものです。今のうちに対策して置きませんか。
 社長さんはまだ60歳代で元気ですが、自分へのご褒美として退職金の準備を始めてはどうでしょうか。日本の中小企業にあって、社長に退職金を出せるようないい状況は、そう長く続くものではありません。大きな嵐に備えて救命ボートを準備しておくように、余裕が出て来た折、いざという時の備えを考えてはいかがですか。 
 経営状況の良くない企業では、負債を返済ができずにやめるにやめられない状況が続き、さらに窮地に追いやられる結果になってしまうこともしばしばです。一つの対策として、経営者の引退後の老後を支える「小規模企業共済制度」への加入をお勧めします


社長さんの会社にぴったりの
小規模企業共済制度への加入をお勧めします!
 会社を経営する以上、いつ、何が起こるか分かりません。社長さんの会社は、現在のような悪い時勢でも利益を上げているので相当自信がおありでしょう。ご自分の退職金ぐらい何とかできるとお思いでしょうが、加入期間は1年でも多い方が有利です。考えている間に半年や1年は簡単に過ぎてしまいます。
  この制度は、加入条件も社長さんの会社にぴったりだと思います。従業員が20名以下の企業(商業やサービス業では5人以下)の個人事業主、または会社の役員で廃業時や退職時に共済金を受け取れる制度です。この掛け金は、毎月1,000円以上、500円刻みで70,000円までの範囲で選ぶことができます。状況に応じて途中変更することもできます。
 いずれにしても、掛け金は社長さんの会社の支払い能力に応じて決められますし、全額所得控除の対象になります。若しもの場合、「貸付制度」が利用できるメリットもあります。社長さんの会社に大きな嵐が来ないことを祈りますが、これからもしっかりした経営を続けていくためにも、ぜひ加入を検討してみて下さい(2009.10.30)


「日本版6シグマ」からの提案
あなたは、天国に行けると思いますか!

 これまで、20世紀最大の経営者と謳われたジャック・ウエルチの「6シグマ経営」から、企業の業種、規模を超えて、日本の中小企業が学ぶべき、彼の行動原理やGE社の企業文化を探ってきた。
 ジャック・ウエルチは、航空機や医療システムのビジネスにおいて、世界的規模での成功をもたらした経営者であるが、彼は「会社が大きかろうと小さかろうと、GE社であろうと、食品雑貨店であろうと、『顧客が満足していない、商品がカビ臭い、品ぞろいが下手、見本がパットしない』では、どちらにとっても打撃だ。大事なことは、『顧客が欲しいと思う商品やサービスを買ってもらうこと』につきるとして、大企業も街の小売商店のように経営すればよい。数字の桁に拘ることはない」と語っている。

 ここの社長さんへのレタターでは、日本の中小企業の経営で成功している社長さんへのささやかなご褒美として、引退後の老後に備え「小規模企業共済制度」に加入することを勧めている。
 ここでは日本の中小企業の社長さんに、自らの会社の経営にあたって、ジャック・ウエルチを身近な存在として感じてもらい、そして学んでもらいたいという思いから、彼がフランクフルトでの経営者2500人ほどが集まったコンファレンスで、「あなたは引退後、天国に行けると思いますか」という突然の質問に、どう答えたか、そのエピソードを紹介することとしたい。
 ジャック・ウエルチは、この質問にびっくりしたが、次のように答えている。「後世の人が私を思い出すとき、あの人は、リーダーシップとは他の人が成長し、成功することを手助けすることだと理解させようとした人だと言ってもらえればいいなと思う。また、率直さと能力主義の熱心な提唱者であり、誰もが機会を与えられるべきだと信じていた人として思い出してもらいたい」。そして、「天国の件だが、そんなことがわかるわけがない。私は決して完全な人間ではない。だが、人々のことを心の底から気にかけ、毎日与えられた人生に全力を注いできたことでポイントが稼げるのなら、私にもチャンスがあるのかなと思う。
でも、あまり早くこのことを知りたいとは思わない、まだまだやることが山のようにある」。


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