日本版
6シグマ
社長さんへの手紙

健康志向の料理で評判の
旅館の女将さんへ!

 女将さんの旅館は、お客さんへの健康志向の料理で繁盛しているとのこと大変喜ばしいことです 先日我々「ホテルサービス研究会」も、女将さんの旅館に泊めさせて戴きました。女将さんの旅館は、まさに健康志向でもてなす料理でお客様から喜ばれていることがよくわかりました。
 確かに最近、高齢化社会という言葉をよく目にしたり、耳にしたりします。昔以上に高齢でも旅行を楽しんでおられる方が増えています。こうした高齢化社会への、女将さんの旅館の次の一手には、何があるでしょうか。


高齢者の御客さんに
もう一つのおもてなしを!

 高齢化とともに、膝関節に不自由を感ずる人や腰の具合の悪い人が増えています。和室でも、窓際にソファーや椅子を置く旅館は多くなりました。食事の際には、座イスやストールが用意されています。また、朝食をバイキング形式にしてテーブルで食事ができるようにし、膝や腰に痛みを感ずる人にも楽になりました。

  先日我々が案内された部屋は和室でした。女将さんの旅館は、離れも含めてすべて和室とお聞きしました。夕食も朝食も和室でとってもらうようになっています。歴史のある旅館ですから、和室の雰囲気を楽しんで戴くのは当然ですが、高齢者の方には、膝関節に不自由を感ずる人や腰の具合の悪い人が増えています。膝や腰が悪いために旅館をやめてホテルを選択する人も多くなる傾向があります。高齢者の皆さんへのもう一つの「おもてなし」として、ベッドと食事用のテーブルのある部屋も準備されてはいかがでしょうか。 
  ホームページで、「洋室も準備しました」とさりげなくお知らせすれば、特に高齢者の御客さんに向けた健康志向の料理とセットにした「おもてなし」として、リピーターのお客さんにも喜んでもらえるのではないでしょうか。是非、ご検討されることをお勧めします。2009.8.10 中小企業診断士 加藤文男)


「日本版6シグマ」からの提案
おもてなしに通じる
6シグマ経営の「
Quaria」という概念!

 「6シグマ経営」は、「At the Customer For the Customer」の視点から、「顧客の声:VOC」をもとに、「顧客の喜び:CD:Customer Delight」を与えられる製品やサービス本来の「GQ:Good Quarity」を極小の「コスト:Cost Of Poor Quarity」で提供するための問題解決活動である。
 ここでいう「CD」とは数値では表せない、効率でもない、便利でもない、すべての人が脳や心で感じる、人間の原始的な感覚に訴える感動、即ち「Quaria」という概念である。
 それは顧客が企業の製品やサービスの中に期待以上の「思わぬ何か」を発見した時、実感する喜びのようなものである。それは製品やサービスを提供する企業の側の価値観、企業としての真摯な真面目さ、一生懸命さが反映されたものということができる。

 「6シグマ経営」の基本から、女将さんの旅館の「おもてなし」について考えてみたい。「おもてなし」の本質は何か。それは、お客さんを迎えるに当たり、心をこめて準備をする等、目に見えない心を目に見えるものにすること、さらにその努力や舞台裏は微塵も表に出さず、主張せず、もてなす相手に余計な気遣いをさせないことであるという。
 これはまさに、「6シグマ経営」でいう、すべての人が脳や心で感じる、人間の原始的な感覚に訴える感動、即ち「Quaria」という概念に通じるものがある。
 お客に、この「Quaria」を与えることができなかった場合、クレームになったり、他社・他店に変わってしまったりする。期待通りでも、他社・他店に変わる可能性がある。しかし、お客に、この「Quaria」を感じてもらうことによって、信頼を得てファンになってもらえれば、リピーターになってくれる。
 「6シグマ経営」では、品質、価格、納期、サービス面で、「どうしたら、取引先に喜んでもらえるか、満足感を感じてもらえるか」を常に考え行う、日本の誇れる宝ともいうべき「おもてなし」の心が基本である。


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