日本版
6シグマ
社長さんへの手紙

仕事の基本は目標と納期です!

 御社には、こんな社員がいませんか。「忙しそうにしていれば仕事をしていると思っている社員」、「残業をしていれば仕事をしていると思っている社員」
 身体を動かしていれば、その結果として、仕事になっているのという仕事もあります。しかし、社長さんの会社の仕事はほとんどは知恵を出し、知識を活かす生産的な仕事です。そして、「何のために、何を、いつまでにどうしなければならないか」という「目標と納期」があります。これを忘れている社員はいませんか。


特に、
納期が甘くなっていないか?

 社長さんの会社では、社員も少なく、毎日なんとなく仕事があって、遊んでいる時間はなさそうです。だからといって、社員全員が自分の仕事に目標をもって効率的に取組んでいるとは限りません。
 目標とは、営業担当にとっては売上高。事務担当にとっては日常の事務作業の終了時期や納期。設計担当にとっては完成度。つまり品質です。これらに要した費用、コストの把握も加わります。仕事は、目標としての品質、コスト、そして納期で評価されます。これが基本的な仕事に対する考え方です。
 よく業務の打ち合わせがありますが、仕事について「何時まで、何を、どうするか」、すなわち目標と納期の決定が重要です。あとは実行するだけです。業務の目標を決めたら、各人責任を持って自分の担当分を納期までに完成させなければなりません。特に、この納期に関する考え方が「甘くなっていないか」を常に考える必要があります。
 一般に、少ない人数で補い合いながら仕事をしている中小企業の職場では、臨機応変に仕事を手伝いあう習慣があります。「工場の大きな機械の移動」とか「トラックからの荷物降ろし」とかよくある例です。
 しかし、こうした場合でも、「自分の仕事の本来の目標は何か」、「納期は大丈夫か」、いつもこの2つを考える習慣を社員に身に着けさせ、全体として効率の良い会社をめざすようにしたいものです。(2007.2.28 中小企業診断士 加藤文男)


「日本版6シグマ」からの提案
「6シグマ課題」への取り組み
 実行計画に沿った確かな進捗管理を!

 「日本版6シグマ」では、経営トップの「6シグマ方針」のもと、現場が設定した「いつまでに、何をどうする」を明確にした「6シグマ課題」について、その取組みを方を具体化した「実行計画」を作成する。
 「実行計画」は、「日本版6シグマ」のOR「BSTプログラム」の手順に沿って作成されるが、「6シグマ課題」について、現場の一人一人の自由な発想で、多面的に具体策をデータ化し、これをもとにいくつかの「6シグマサブ課題」を絞り込む。
 その上で、個々の「サブ課題」別に、あらためて具体的なアプローチ策としての「仕事」を吟味し、「誰が、何を、いつまでにどう取組むか」という「仕事の目標と納期」を明確にした「実行手順書」への仕上げを行う。
 次のステップは、「実行手順書」に沿った「進捗管理」である。ここでは、個々人が担当する「仕事」の「目標」を再確認し上で、「納期」通りに実施されているか、あくまでの「納期」の順守を問題にする。
 もし、「納期」通りの実行ができていないとすれば、それはなぜか、どうリカバリーするかを吟味し、「実行計画」の補強を行う。ここでは、あくまでも「6シグマサブ課題」の解決が目的であり、そのためには、アプローチ策そのもの見直しを行うこともあり得るのである。


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