定着が難しい理由 |
日本の「QCサークル」を立ちあげたのは、製造部門の女子社員が中心でした。21世紀になって、日本はアメリカの「6シグマ」に学ぼうとしていますが、今度は若いホワイトカラーが実力を発揮する番のようです。 |
これまでの日本起業の多くは、タテ社会組織で、その組織に所属するメンバーの能力や年齢が上下に連続して、数珠繋ぎになっている。日本企業で順番に階級を上り詰めて、組織のトップマネジメントになったとしても、そのリーダーのすぐ下や周辺には、入社当時一緒に仕事をした先輩や同期のメンバーがたくさんいる。 |
日本企業のタテ社会構造では、大方のメンバーの考え方が非常に似ており、ボトムアップで出された提案を採用し、経営を進めて行けば部下から反発を食うことはなかった。この社会構造は、右肩上がりの成長期には、"行け行けどんどん"で成功し、元気が良かった。 |
日産自動車においては、ゴーン社長のトップダウンのリーダーシップで経営改革を成功させた。日本企業でトップダウンが受け入れられ、うまく機能するのは、社長とそれ以下の組織に上下関係としてのギャップが大きくある場合である。 |
タテ社会組織で、ボトムアップの風土が染み付いている日本の企業において、5年や10年で組織体質を変えることは簡単ではない。 |