Beautiful Human Dynamism in Business

ベルヒュード研究会

 「BMM」への
119回におよぶ「海外でのビジネス体験から」の投稿をもとに、
「失敗に学ぶ 
海外調達の教訓集
アジア時代のビジネス新常識

日本プラントメンテナンス協会から出版されました。(2003.2.24)
   


ご挨拶

  皆さんが突然、「海外調達を担当するように」と勤め先から通達されたらどうしますか? きっと、たいへん戸惑われることになるでしょう。海外調達とは、海外から製品や部品を仕入れることです。そして、アジアの時代が到来するにしたがって、これまでほぼ国内での仕入れに依存していた企業が、海外調達に踏み込まざるを得ないことが多くなっています。
 そして、皆さんが「海外調達の担当者」に任命される日が、突然やって来るかもしれません。これまで、この分野にわかりやすい手引き書がないことを残念に思いました。また、他の企業の海外調達担当者も、同じような苦労をしていることがわかりました。本書は、こうした経験を踏まえて、海外調達の担当者として失敗した経験や苦労した話を、「教訓集」としてまとめた初めての本です。


もくじ
第1章
「海外調達」は、グローバル時代の最先端時代の縮図
「海外調達」の課題
第2章
 〇失敗事例に基づく「教訓集」
 〇よいものを海外調達するための「教訓集」
 〇思いがけないトラブルを防ぐ「教訓集」
 〇
日本のノウハウを最大に生かす「教訓集」
 〇海外調達での物流トラブルを防ぐ「教訓集」
 〇国内抵抗勢力に負けないための「教訓集」
 〇海外調達をスムーズにするための「教訓集」
 〇海外調達担当者に期待される「教訓集」
第3章 海外調達の中国トレンド
 〇
驚異的! 進化する中国のスタミナ

付章
 〇
よい海外工場を見極めるポイント
 〇
購入先の品質管理・品質保証に関するチェックポイント

エピソード・コラム
 1 トムヤンクンでぶっ倒れる
 2 急病になってもすぐに出国できないサウジ
 3 カンの良い現地の担当者がカギとなる
 4 資本金30円の企業もある
 5 トイレは重要なバロメーター
 6 水分と塩分は品質管理の敵
 7 ニュージャージーの救急車
 8 安全でないセーフティボックス
 9 真夜中に天井から落ちてくるヤモリ
 10 メンツをつぶすと誘拐されやすい
 11 抗生物質も効かない激しい腹痛
 12 コピー商品は避けられない?
 13 早朝にミルクをかけられた話――財布を狙う二人組み
 14 ジャンボが飛んでいない空港もある
 15 空港でだめもと交渉が功を奏する
 16 海外でこそペットボトル飲料水を
 17 あなたの墓石も中国製
 18 自動機械のようにバリをとる作業者
 19 豚肉を食べないイスラム教徒
 20 倫理規定と資材部長
 21 環境保護に配慮し始めた中国のホテル
 22 大切にしたい食事時の情報
 23 香港経由で中国の深?へ入国。一国二制度を実感
 24 一日中立ち作業で組み立てる作業員
 25 検査で品質はよくならない?
 26 中国人も認めるニセモノだらけの中国市場
                 

終わりに

 中国がASEAN諸国へ進出しはじめ、欧州のEU(European Union)に対してAU(Asian Union)という言葉さえ使われるようになるなど世界の情勢は刻々と、そして大きく変化しています。米国の最大輸入国は、日本から中国へとバトンタッチしました。
 本書は、大変動する国際社会を背景として、海外でのビジネのスポイントを海外調達に関する教訓集としてまとめた、いわば失敗の実例集です。それゆえ、筆者が知り得た非常に狭い範囲の体験談ということもできます。海外調達活動においておきる現象は、まったく同じ様相で繰り返すのではなく、さまざまな形をとってあらわれてくるようです。状況によっては、全く逆の現象として発生するかもしれません。異なった習慣や異文化への対応はその状況に応じて柔軟に対応する必要があります。
 筆者のこれらの経験が、国際調達の担当者だけでなく、海外工場の経営など関わる方々などが日本での経験と異なった現象に遭遇した際に、少しでも参考になり、役に立つことができれば幸いです。また、読者の方々がご自分で遭遇される失敗事例を、本書の事項に付加して記録され、より実践で役に立つ知恵のデータベースとして育てていただければと願っています。
 本書の出版に当たり、ベルヒュード国際経営研究所代表の井上仁氏及び社団法人日本プラントメンテナンス協会メディア開発事業本部の若槻茂氏に深く感謝いたします。
 井上仁氏は、筆者の海外営業や海外調達に関する経験談を「海外でのビジネス体験から」として書くことを勧められ、3年間にわたり同研究所のホームページに掲載する機会を与えてくださいました。氏の勧めがなければ、海外調達に関することもまとめる機会はなかった思います。また、若槻氏には、本書の企画プロデュースと編集全般にわたりたいへんお世話になりました。若槻氏の叱咤激励がなければ、本書は完成しなかったとおもいます。
改めて両氏に御礼申し上げる次第です。


出版のもとになった
119回におよぶ
「海外でのビジネス体験から」の投稿


ミヤンマーシリーズ

その107 軍事政権の国

2004.1.17

その108 ミヤンマーの産業

1.17

その109 ミヤンマーの第一印象

2.03

その110 100倍も違う貨幣の交換レート 

2.03

その111 少年にボールペンをあげたこと 

2.10

その112 日本人のNGO活動 

2.10

その113 日本企業の動向

3.04

その114 日系企業のMARS社訪問

3.04

その115 政府系持ち株会社訪問

3.21

その116 ミャンマーICTパーク訪問

3.21

その117 経済制裁の解除に備えておきたい

4.10

その118 インドネシアや中国よりも安い給与

4.10

その119 アウン・サン・スー・チー女史について

4.10


インドネシアシリーズ

その96  中国以上に期待できる企業進出先
      インドネシア・バタム島

2003.4.6

その97  インドネシア職業訓練学校訪問記  (1)

4.10

その98  インドネシア職業訓練学校訪問記  (2)

4.21

その99  インドネシア職業訓練学校訪問記  (3)

4.24

その100 不安定な労働事情が問題

4.24

その101 気が利かないレストランのウエートレス

5.06

その102 中国にまけない位、労働の質が問われる時代

5.06

その103 バタム島工業団地訪問記 (1)

5.14

その104 バタム島工業団地訪問記 (2)

5.14

その105 MM2100工業団地 2つの日系企業訪問記

5.25

その106 インドネシアの経済状況

5.25

中国シリーズ

その81 中国製品の品質が向上した理由

2002.5.6

その82 中国深せんで安い労働力が絶えない理由

6.06

その83 設計レベルもどんどん上がる中国企業

6.12

その84 深せん、広州に自転車通勤の行列がなくなった

6.13

その85 連泊のお客様、シーツは取り替えますか。

7.13

その86 若き桂林市長のトイレ革命

7.20

その87 権力者がいないと整列できない中国人

7.24

その88 中国の危険な野菜の輸出防止には
         検査という権力しか手がない

8.06

その89 ロジステイクス拠点としても、進展著しい深せん

9.02

その90 日本製、台湾製、韓国製、中国製の加工機械を使
     い分ける中国

9.14

その91 WTO加盟で変わるか、「何でもあり」の中国

9.14

その92 改善される日本の通関業務

9.16

その93 墓石も流れ作業でつくられる

10.07

その94 華南でがんばる日系スーパー

10.26

その95 マスクで差別化する
     中国華南のスーパー食品売り場

12.07

その78 アリに悩まされる電柱の通信基地局

2001.9.23

その79 海外旅行は油断もスキもない

9.23

その80 海外旅行は備えあれば憂いなし

9.23

その61 日本の抗生物質もきかない激しい腹痛

2001.5.30

その62 お冷やや水割り氷での腹痛にご注意

6.04

その63 修理依頼の自動車電話機に白い粉が

6.14

その64 夜、天井から落ちてくるヤモリ

6.18

その65 欧米企業の即断即決のペーパレス会議

7.12

その66 タイのヤンクンでぶっ倒れた経験

7.12

その67 誘拐の主原因はメンツ

7.19

その68 メンツをつぶさないように叱る

7.31

その69 香港経由で中国の「深セン」に入る

8.20

その70 中国のハイテク工業都市「深セン」

8.22

その71 深セン最先端企業

9.05

その72 深セン最先端企業の昼食

8.26

その73 深セン最先端企業の残業食

8.30

その74 深センのホテルの水

9.05

その75 香港の自動料金収受システム

9.05

その76 空港カウンターでの交渉はねばり強く

9.10

その77 支払を引き伸ばすのが中国の経理部長の能力

9.18


アラブの習慣と文化シリーズ

その43  1 ベールに包まれたアラブ女性

2001.1.19

その44  2 ハムやソーセージは
              ゴミ箱、ウエスキーは没収

1.25

その45  3 出国するにもビザ(査証)が必要

1.31

その46  4 イスラム教徒が豚肉を食べない理由

2.08

その47  5 酒好きには厳しいサウジアラビア

2.15

その48  6 本当に疲れる1日2回の通勤

2.23

その49  7 ボンネットの上で卵やlきはできないが

3.06

その50  8 ガソリンより高価なミネラルウオーター

3.12

その51  9 ストレス解消になったねずみとり

3.22

その52 10 妻は4人持てるというけれど

3.28

その53 11 熱帯魚や珊瑚の美しい紅海

4.02

その54 12 偶像崇拝禁止のイスラム教

4.12

その55 13 ゆったり流れるアラブ時間

4.17

その56 14 5回の礼拝は、生活の一部

4.24

その57  15 たらいのような大皿に子ひつじの丸焼き

5.09

その58 16 河川がないため伝染病が少ない

5.11

その59 17 つたないアラビア語が、パリで役立つ

5.21

その60 18 目には目を、鼻には鼻を・・・

5.24

バックナンバー
01~42
2000.3

2001.1



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