日本型6シグマ
BSTプログラムで
ICT化、DX化に取組む!

問題提起
(加藤文男会員)

HPで情報の共有化が進む
 ITの進展で、幹部職が情報をたくさん持っていることで、部下を管理する時代は終わりだ。松下では、トップマネジメントは、朝会だけでなく、主要な会議などで話をした基本的な考え方や方針となることは、正しくホームページでも発信している。
 サイトを読む、読まないは個人の自由であるが、読まなければならない情報がどんどん発信されるようになってきている。

情報の共有化で、
いかに高い価値を生み出すか!
 これからもITはどんどん発展するでしょう。しかし、ホームページを開設し、大量のパソコンを導入してネットワークで接続し、全社員に電子メールのアドレスを与え、社内外の データベースを構築するといっただけでは不十分です。
 組識の一人一人に情報が正しく、速く、平等に伝わるようになれば、部長や課長だけでなく、一般社員も同じ情報を基に業務を処理し、決定の過程に参画できるようになります。
 
 しかし、情報を対等に共有化できるとしても、「どうしたら従来のピラミッド型の組織以上に、レベルの高い価値を生み出す組織になりうるか」という課題があります。


日本企業
国際競争力復活の道は?!

 年鑑で見ると、日本企業の「ビジネスの効率性」は、50位前後と低迷している。米国企業を対象とした実証研究によれば、イノベーションや生産性の向上は、 ①ICT化、②企業組織、③人的資本」の三つのスキルセットが相互に補完的な役割を果たすことで初めて実現される。
 日本の国際競争力を復活させるためには、デジタル技術技能者の厚みやマネジメント教育を改善すとともに、次の3つが不可欠な条件である。
①ICT
 「ICT化」は、「デジタル機器」を活用する環境を揃えるだ
 けでなく、人と人をつないでいく「コミュニケーション」の
 あり方のレベルアップも含まれます。
②スピード経営
③人材の育成              
 (三菱総研)

「DX」の定義と2025年の崖
 「DX」とは、「Desital Transformation」の略語。経済産業省は、2018年に発表した「DXガイドライン」で、「DXを、次のように定義しています。

 「DX」とは、企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革すると共に、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立することである。
 
 経済産業省は、「DX」の定義を踏まえ、
さらに日本企業の国際的な競争力順位が50位台と低迷し続けている現実を踏まえ、「DX」を進めるための課題を克服できなければ、将来的に大きな損失を生むことは容易に予測できるとして、これを「2025年の崖」と表現して警鐘を鳴らしています。


「日本版6シグマ」
BSTプログラム」による」
「ICT化」から「DX化」への取組み!

 今日の「ICT化」、「DX化」時代の「新日本版6シグマ経営」は、デジタル技術インフラを整備し、「BSTプログラム」によって、情報の発信、共有化、さらには「情報の創造的処理」を行い、「戦略的6シグマ課題:SSP」を設定し、その解決によって、業務を革新し、魅力ある製品やサービスを生み出し、これを広く発信し、顧客や取引先を見出し、信頼関係を構築しようとするものです。
 ベルヒュード研究会は、日本の危機ともいうべき「2025年の崖」備えて、大中小企業から零細規模企業まで、簡便に活用できる、「ベルヒュード型問題解決フロー」に沿って「話して考える、聞いて考える、書いて考える」という日常的なコミュニケーションを基本とした「BSTプログラム」のハンドブック化を準備しています。


6つのラウンドに沿った
Critical Thinking Approach

①問題提起ラウンド
 経営が「No.1,2戦略」のもと、「経営方針、目標」を明
 確にし、各部門と問題意識を共有化する。
 

②現状把握ラウンド
 「経営方針、目標」のもと、各部門が「顧客の声:VOC」お
 よび「内部の業務不良要因:CTQ」に関する情報を収集し、整
 理整頓し、一覧化する。


③具体策ラウンド
 「VOC」、「CTQ」をもとに、部門として取組むべき具体
 的な課題「具体策」を360度の視野から簡潔にデータ化し、
 ラべル化する。
 註
 今日の最新なデジタル情報処理技術についても、専門的知見を
 をもとに、有用な「具体策」をラベル化し、「基本的課題設定
 ラウンド」で、「何のために、何をどうする」という「SSP:
 戦略的6シグマ課題」の設定につなげることができなくてはな
 らない。

④基本的課題設定ラウンド

  
部門別にラベル化した「具体策」をもとに、「KJ法」を使っ
 て「基本的課題」をコンセプト化する。さらに「インデックス
 図解」を作成し、全体的な「6シグマ戦略課題:SSP」を設定
 する。
 
⑤実行計画作成ラウンド
 「SSP」別に、専門的な知識や技術を持ったチームを編成し、
 個々の「具体策」の修正、削除、追加を行い、責任者、具体策
 別担当者、実施・終了時期等を明確にした「実行計画書」を作
 成する。

⑥進捗管理、業務の標準化ラウンド
 「SSP」別に進捗状況を踏まえ、「実行計画」の見直しを行
 う。各「SSP」の実績については、通常業務として標準化し
 、維持管理を行う。






日本版6シグマ
基本フロー



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