企業経営者に |
ソ連邦から独立直後の企業は、経営面では同族経営的な企業が多く経営基盤は脆弱であった。社会主義経済体制における品質管理や企業経営、海外マーケティングの不足が企業の成長のボトルネックになっているいた。しかし、多くの企業経営者はそれに気がついていなかった。 |
(1)経営者の問題意識の低さ、無さ?! 「事業計画とは自分で立てるもの、作るものではなく、与えられるもの」という社会主義体制下の意識が経営者に強く残っていた。経営者の中には、「我々は簡単に頭の中を切り替えられない」とあきらめの気持ちを明言する社長もいた。製造設備がほとんどが動いていない工場で、我々の問いかけに「営業も工場も問題がない」と平然としていた経営者もいた。農耕機械を生産していた工場には、自分の会社が「問題を持っている」という意識がなく、どのように対策してよいかを考えることができない姿があった。 工場の稼働率は下がり、30~40%になったが、これを問題としてとらえず「労働者を雇用し続けている」ことを自慢げに話す経営者も見られた。旧ソ連邦時代の方がよかったと言うだけでなく、経営者や次の世代に改善改革してもらう以外にないという経営者がほとんどであった。 (2)老朽化した設備が残った (3)政府を信用できない経営者 |