西暦301年
世界で始めて
キリスト教国を宣言した国

アルメニアの歴史、宗教

 アララト山は、現在トルコ領になっているがアルメニアの非常に広い範囲から見ることができ、アルメニアのシンボル的存在である。アララト山は、大きい山(5137m)と富士山に似た小さな山(3396m)があるが、大きい方がノアの箱舟が漂着したと言われるアララト山である。今でも遺跡の発掘グループが定期的に調査を行い、木材の破片などが発見されている。
 
 エジプトの歴史書にもアルメニアの名前は出てくる。現在の首都エレバン(YEREVAN)は、紀元前782年にはEREBUNIと言われ、その歴史は2787年を越える。そのためアルメニアの年齢は2787歳と表現される。紀元前95年には、ティグラン2世大王が大アルメニア王国を築いたといわれ、今もティグランの名前を子供に命名することが受け継がれている。

 首都エレバンには、楔形文字で書かれた「KARMIR BLOOR:赤岩」が残されている。人類発生の地「CRADLE OF CIVILIZATION」とも呼ばれている。アルメニアは、西暦301年に世界で始めてキリスト教国を宣言したことで有名である。 
 
 アルメニアの至るところに、キリスト教の教会と十字石が見られる。世界文化遺産が3つあり、いずれもキリスト教会である。旧ソ連邦時代、キリスト旧教会は、特別保護もされなかったが、幸いなことに破壊もされなかった。アルメニアはキリスト教徒がほとんどであるが、周辺をトルコ、アゼルバイジャン、イラン等イスラム教国に囲まれており、イスラム教徒も多い。


世界文化遺産
エチミアジン教会群

 エチミアジンの大聖堂は、アルメニア使徒教会の総本山として知られる、アルメニア最古の大聖堂である。4世紀初頭に基礎部分が築かれ、その後何度も増築が繰り返されてきた。
 アルメニア風の中央ドームや十字廊の建物からは、歴史が感じられる。この聖堂の建築を機に、アルメニア高地に次々と珠玉の宗教建築が建てられるようになった。






ギガルド修道院

ギガルド修道院は、アルメニアにあるユネスコ世界遺産である。キリスト教、非カルケドン派のアルメニア使徒教会の修道院建築とその周辺地域が対象となっている。
 ギガルド修道院は、301年にキリスト教を国教と定めたアルメニアでも古い歴史を持つ修道院である。洞窟修道院とも呼ばれ、院域のいくつかは岩盤を穿って造られた洞窟となっている。
 修道院の名称である「ギガルド」は槍を意味する言葉で、キリストの脇腹を突いた聖槍の一部がここで発見されたと言われている。









ロシア語の通訳と記念撮影

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