アラブの習慣と文化

女性は自動車の運転は禁止でした

サウジアラビアで女性が自動車を運転できるようになったのは
2018年になってからです。それまでは、女性は自動車の運転は禁止でした。従って、サウジアラビアでは、女性だけでの外出はできませんでした。
 女性と子供たちの異動は、男性の親、男兄弟または、その家族の使用人の運転に頼らざるをえませんでした。女子学生は、通学は父親か兄弟に自動車で送ってもらいます。学校へ到着すると送ってきた自動車はすぐに帰ってしまいます。
 退校時は大変です。帰宅時刻は同じになりますので、女子校の周辺の道路は、迎えの車で大混雑になります。
  


女性の「アヤバ」の下には汗が光って見える

サウジアラビアの女性は、外出に際して頭から足まで黒いベールで包みます。厳しいサウジアラビアでは、両目の部分のみ開いた「アヤバ」という黒いベール姿です。暑い真夏でも感ずる暑さは人で変わりませんから、町の中ではベールの下に汗が光って見えることがあります。慣れているようですが、彼女たちも、この暑さに耐えるのはたいへんなようです。

外国人女性は、これに準じることが求められます。海外から仕事で赴任している人の家族の女性は、アバヤの着用までは要求されませんがノースリーブ姿は許されません。しかし、気持ちとして、姿をアバヤで覆ったつもりになることが要求されます。
 大変暑い夏でも、男性も子供以外は半ズボンの着用も許されません。常に「ムタワ」と言われる宗教警察が町の中でも見回っていて、これに違反する服装は、注意を受けることになります。

近年女性も運転免許を取得できるようになりました。しかし、女性が家族、親族の気持ちから開放されて、自分で自動車を運転して自由に行動できるようになるのはまだまだ先になりそうです。


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