アラブの習慣と文化

例外のない厳しい通関検査
  サウジアラビアでの通関は、日本以上に厳しい。日本人も含めて外国人は、不法にいろいろな者を持ち込むと疑っているようです。入国時の通関検査では、全ての荷物が開けられ、違法物品の持ち込みに対して厳しい取締りがおこなわれます。

 雑誌なども、女性の水着姿や下着姿が載っているものはすべて没収されます。日本の週刊誌は、その手の写真が多いために、特に日本人が持ち込む週刊誌類は入念にチェックを受けます。
 ビデオテープは、ポルノなど入っていないかどうかを早送りですべてチェックされます。通関のためにどんなに列が長くなろうと全く気にしている様子はありません。

アルコールなしで仕事ができないなら、
そんな労働者の派遣は不要

 サウジアラビアには、原油を精製する設備が昔からあり、たくさんのアメリカ人が働いておりました。米国とサウジアラビアは、これらの設備の建設と稼働のために非常に良い関係にありました。この関係を理由に、アメリカは、働く労働者のためにビールやウイスキーの通関について特別扱いすることを要望しました。しかし、サウジアラビア政府は、「アルコールがなくて仕事ができないなら、そんな労働者の派遣は不要」と拒絶されたそうです。
 
 当時、日本人にも、日本人会を通して同じような通達がありました。 風土や習慣は何百年、何千年にもわたる歴史の上に立っています。単なる行動や現象としてとらえて理解できたようにみえても、真に理解したことにはなりません。

 参考までに、イスラム教国への主な持ち込み禁止対象物品をあげておきます。
①アルコール類(味醂、ウイスキー入りチョコレート等を含む)
②豚肉製品(ベーコン、ソーセージ、ハム等すべて)
③女性の水着、下着姿の載っている雑誌、ビデオ、CD類
④ポルノ類の雑誌、ビデオ、CD類
⑤イスラム教以外の宗教書(英語版の聖書等)
⑥崇拝の対象となりそうな偶像(彫刻、絵画、写真等)

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