Beautiful Human Dynamism in Business
福島第一原発事故以来、3年が経ちました。福島県浜通り地区の十数万人の住民が国の原発政策の犠牲となって、故郷を奪われ、生活基盤を根こそぎにされたまま、今なお先の見えない避難生活を余儀なくされています。 国は被災地域を線量に応じて「長期帰還困難区域」、「居住制限区域」、「避難解除準備区域」に再編し、事故後6年間、つまり今後3年間は固定するとしています。この間、高線量地域の帰還に向けた除染やインフラ復旧等への本格的な取組みが後回しになると見られ、現実には、放射能汚染土壌や廃棄物の捨て場にされてしまいかねない心配があります。 怒りと悲しみと無念さはつのるばかり、何の咎もない住民にとって、この理不尽さは「悔しい、腹が立つ」、まさに福島県の方言でいう「ごせやける、許さんにえ」です。 私どもはこれまでに、「長期帰還困難区域」や「居住制限区域」を多く抱える双葉町や浪江町における「町民の声」を踏まえ、被災者の皆さんにとって、「これまでの3年」はどんな苦悶の道だったのかを踏まえ、今後どのような生活再建、村や町再興への道を歩もうとしているのかを「フクシマの記録・提案」として「ごせやける、許さんにえ」を書籍化しました。
●これまでの3年 序:全ては「原発過酷事故」による緊急避難からはじまった
1:原発災害復興支援プロジェクトの立上げ 2:避難所で生活する町民への二つの緊急支援 3:生活再建に向けて―正当な損害賠償請求の道筋を探る 4:被災自治体の復興再生に向けた暗と明 5:「被災町民の声」から復興の課題を探る
●これからの3年 1:わが村や町を棄てるわけにはいかない 2:国は福島の復興再生にどれだけ本気か 3:5つの「復興再生課題」への取組みの道筋を探る 4:フクシマ「原発過酷事故災害」は何一つ解決していない
巻末資料 ①損害賠償請求チェックリスト ②「心の損害」の調査表