第三ラウンドに入った
日本版6シグマ

 今日のグローバルなCommodity(低価格競争)時代にあって、日本の企業は組織、事業、財務の3つの側面から真剣にリストラに取り組み、収益向上の兆しも見えるようになってきました。しかしこれから、本格的な競争が始まります。
 企業は商品やサービスの提供において、顧客に対して「CD」を創造し、提供できる本物の問題解決力に裏づけされた競争力が求められます。 


「日本版6シグマ」の再定義

 一番の課題は、将来の見通しがつき難い状況の中で、優れた独自の価値をスピーディに低コストで、すなわち極小の「COPQ」で創造し、提供できる力をいかに身につけ、発揮できるようにするかです。
 経営と現場がただヤミクモに無理難題を押しつけあうだけでは行き詰まるだけ。経営トップが笛を吹けど社員は踊らず。管理職は上からの指示や命令をそのまま部下に伝えるだけ、現場は言われたことをやるだけで、成果は二の次。

 こんな状況から早く脱出しなくてはなりません。そこで「日本版6シグマ」は、「経営トップはリスクを持って方針や目標を明示し、現場の社員は経営トップの考えに共鳴し、課題の解決にアイデアややる気を結集し、一丸となって挑戦し、実績をあげる体制をつくる経営活動である」と再定義しました。
 「日本版6シグマ」は、「ベルヒュード:
Beautiful Human Dynamism」の実現であり、「ベルヒュード」の実現こそが「COPQ」の極小につながるという考え方に立っています。

BSTプログラムの体系化
 しかし、徒手空拳では無理。これからの企業体として自ら経営問題を設定し、解決できる武器を具備しなければなりません。
 そこで、ベルヒュード研究会は、日本企業の組織文化や風土に対する深い洞察をふまえ、「日本版6シグマ」を展開するための武器として、
「Work Out: 業務の革新」と「People Out:組織・風土の革新」の二つのプログラムで構成する
「BST(Blehyud Solution Technology)プログラム」を体系化しました。
 
「BSTプログラム」は、「VOC」を本質的に把握し、「CTQ」を本質的に解決することによって、「CD」を目標とした品質の製品やサービスを極小の「COPQ」で創造し、提供するための問題解決技法です。
 それは製品やサービスの品質に関わる経営方針の設定や意志決定、業務の効率化といった内部の業務がよりよく行われるための「Work Out」プログラムと、その経営理念や方針を理解し、自らの業務を革新し、創造的に問題解決に取り組む社員や組織を育てる「People Out」プログラムの両輪で構成されています。

「Semi-Exact Science」としての「SolutionTechnology」
 グローバル化、IT革命、金融革命の波の中で、日本企業の社員の主体的なやる気も、勤勉さや従順さも、和を重んじる協調性も想定的に無力化してきています。グローバルな競争が激化し、なお、先行き不透明感が濃い中、日本企業でも経営トップ自らが戦略、方針を明らかにし、経営課題の解決に向けて社員を強力に結集できるトップダウン型経営が不可欠になってきています。
 
 アメリカの6シグマは確かにトップダウン型です。ただ、これまでの日本型経営システムの優位性は、中間管理職以下のボトムアップ的な提案力や問題解決力にありました。中間管理職に比較的権限が集中し、課長や部長を中心としたボトムアップ力が日本型経営の大きな価値でした。

 「日本版6シグマ」では、こうした中間管理職を中心とした「ボトムアップ型経営」の強みを生かしていかなければなりません。トップが経営課題を設定し、中間管理職がトップと現場の橋渡しをする。中間管理職がトップと現場の結節点の役割を果たせば、トップダウンとボトムアップが相互に機能する経営と現場の一体体制をつくり上げることができます。
 「日本版6シグマ」では、中間管理職の位置づけを重視することで、極めて日本的な強みの発揮が期待できます。それだけに、「日本版6シグマ」のOSも中間管理職を中心としたボトムアップ型経営の武器としての使用に耐えられる洗練されたものでなければなりません。

 問題は、まだまだ先行き不透明な中で、日本の企業各社は新しい成長路線をどう暗中模索し、創造していくかです。そのためには「Work Out」すなわち、製品やサービスに関わる経営方針の設定や意志決定、業務の効率化といった内部の業務がよりよく行われなければなりません。
 また、「People Out」すなわち、経営理念や方針を理解し、自らの業務を革新し、問題解決に創造的に取り組む社員を育て、組織をつくってかなければならない。
 しかし、何が正解か、何が成長につながるのかがはっきりした答えがあるわけではない。欧米の企業に答えが見つかるわけでもありません。企業各社が、自らの問題意識で情報を集め、自らの力で仮説をつくり、トライしていくしかないのです。
 
 そのためにはそれなりの武器が必要です。「BSTプログラム」は、こうした価値観が多様に錯綜し、先行き不透明な中で、不確かな情報をもとに、それなりに見通しをより確かなものとし、効果的な施策を策定し、実行していくための武器です。
「BSTプログラム」は、この意味で「Semi−Exact Science」としての「Solution Technology」と位置づけることができます。


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