西馬音内盆踊り


この夏休み、福島の母を見舞った際、足を伸ばして秋田県は羽後町の西馬音内(にしもない)盆踊り(71年国重要無形民族文化財に指定)を見てきました。踊りには秋田音頭を思わせる野趣に富んだ歌詞と囃子にあわせて踊る優雅な「音頭」と哀調豊かな歌詞と節回しにあわせておどるやや躍動的な「がんけ」がある。
色艶やかな端縫い衣装に身を固め、鳥追い笠をかぶった踊り子達、藍染めの浴衣に身を固め、彦三頭巾で顔を隠した亡者を連想させる踊り子達が篝火を炊いた300メートル程の町の通りを踊る。
「音頭」では、合間にはいる「ヒョーホイッ」という甲高い叫び声にも似た合いの手が、「がんけ」では、特に若い男性の踊り子達が踊りの合間に入れる「ホリャ」という合いの手が印象的である。
踊りは「音頭」、「がんけ」いずれも右へ、左へ、前へ、上へとしなやかで静かな手振りと足のさばきが圧巻である。足を前へ運ぶ際の腰を突き出す姿勢、篝火に映える白い手の指のそりと鳥追い笠から覗く白いうなじが美しく、優雅で妖艶である。衣装は端縫いの着物姿が断然いい。特に赤と黒のようなシンプルな取り合わせがいっそう妖艶さを漂わせる。背のすらりとした端縫い姿の若い女性の艶姿が夏の夜に映えて、見事である。      

 300メートルほどの篝火を焚く羽後町西馬音内町通り

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