フィンランド旅行記
森と湖と白夜、音楽
そして親切
第4回

夏至祭
Mid-Summer Day

フィンランド観光局から貰ったパンフには次のように書かれている
「夏至祭は、暗く寒さの厳しい冬と明るい夏の季節との変化の大きい北欧の国々には、キリスト教が伝わる以前からあった大切なお祭り。もともと、フィンランドの夏至祭は、田舎の水辺のサマーコテージで祝う習慣があり、今でも夏至祭の間は街から人が消えると云われるほど。」
実際、22日はどの店もオフィスも、カフェも、なんと、鉄道駅のキップ売り場も閉まっていた。列車は走っていたが。

さて、僕らの乗ったロバニエミ行きの夜行寝台列車は、ヘルシンキを22日の午後6時半に出発し、タンペレ、コッコラ、オウルをへて23日の午前7時半にロバニエミに到着したのだが、停車する駅毎に大勢の人達が集まって手を振る、笑いかける、集まってダンスしたり、芸人が何やらやっていたりする。
沿線でも笑顔で手を振る人が絶えない。
途中から分かったことだが、この列車にはTV局の夏至祭特番のクルーが乗り込んでいて、後ろから4両目の車両は、何台ものモニターと床を這うコードでスタジオと化していたのであった。

芸人や有名タレントも乗り込んでいて、駅毎に出発時間までの短い間、集まった人達の前で演じたりインタビューされたりで、それが上空を飛ぶヘリを通してヨーロッパ中へと実況中継されていた。

それが分かって僕らもホームに降りて近くまで行って覗いた。近所からきたおばさんが僕に「ロバニエミへゆくの?」ときくので「ええ」と答える。「いいわねー」と笑顔で手を振ってくれた。

23日の朝にロバニエミ駅(写真右上)に着いたらホームは着飾った人達でごったがえしていた。荷物をかかえて列車を降りたら、あっという間に取り囲まれ、スターみたい。ちょっと先ではフォークダンスが始まる。見ていると傍のご婦人から「踊りませんか」と誘われ、どうとでもなれと踊りに加わった。
次の曲になるとまた別のご婦人に誘われた。とにかく皆さんすっかりはしゃいでいる。有名タレントらしき美人を取り囲む人の輪、それを映すTVカメラマン。まだまだ踊りは続いているが、朝食サービスをしっかりいただいてから、タクシーでホテルへ向かったのであった。

一句
白夜列車 駅毎祝う 夏至祭り


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