フィンランド旅行記
森と湖と白夜、音楽
そして親切
第2回

ヘルシンキ(Helsinki)
その1

6月19日(火)
深夜にヘルシンキ空港に着く。空港内のホテル泊(ここだけは190ユーロ)。着陸する飛行機から見た入り日と、森と湖が紫に染まってゆくのが印象的だった。

6月20日(水)晴
朝、空港からバスでヘルシンキ駅へ。まず最初の仕事として、22日の夜行列車の予約表を窓口に出した。すると、係のおばさんは僕の顔をみながら「大人二人になってますね。シルバー割引がありますが、どうですか。」という。65才以上に適用されるとのことである。勿論イエスと答えながら「証明するものがいりますか」と聞くと、「車掌が見せろ云うかもしれません。その時に見せて下さい。」といい、割引の切符を作ってくれた。「事前に払いすぎた分はカードの口座へ返却します」とのこと。因みに事前に払った寝台列車料金は二人分で258.8ユーロ、戻し金は94.6(率36.6%)であった(今後の文章に出てくる列車料金はすべてシルバー料金)。その後、少し苦労して宿を探し当て(すぐ近くだったのだが)、荷物を預かって貰って町に出る。

まず観光客なら誰もが行くカテドラル(写真右)へ。この階段の前の広場には団体ツアーのバスが沢山並んでおり、いろいろな国の人達が階段を上り下りしているのを観察する。
ドイツ人、アメリカ人、そしてアジア系も多い。アジア系の多くは中国人、次いで韓国人であった。たまに日本人もみかけたが少ない(あるいは温和しくて霞んでいる)。

カテドラルの中を見ようと入口に立ってふとみると、11時からパイプオルガン演奏、と書かれてある。もうすぐだ。中へ入って祈祷をする席に座って待っていると何のアナウンスもなしに突然「ゴーッ」とオルガンが鳴り始めた。バッハの宗教曲。凄い迫力に圧倒された。無料。

カテドラルから港へむかって歩いてゆくと、港のそばにKauppatori(マーケット広場)がある。テントが沢山あって、野菜(ジャガイモ、葉つきの人参やタマネギ、カブ、蕗、スナップエンドウ、など)、果物(リンゴ、オレンジ、サクランボ)やベリー(イチゴ、ブルーベリー、クランベリー)、花、衣類、小物、土産物、いろいろと並んでいる。
近くにはKauppahalli(屋内市場)が建っていて、そこには魚屋、肉屋、パン屋、ケーキ屋があり、屋外屋内のマーケットのどこでも適当に買って食べることができる。僕らは、小魚とイカリングのバタいためセット(10 Euro)、サーモンステーキのセット:(12 Euro)を食べビール(Lapin Kulta)を飲んだ。このような市場は、その後に立ち寄ったどの町にもあって、近くの市民が買い出しにきて、そこでビールを飲んだり食事をしたり、おしゃべりをしたりする場所のようであった。さすがにヘルシンキでは観光名所なのでごった返している。呼び込みは僕らにむかって「ニンハオ!」と呼びかける。昔、ヨーロッパの観光地では「コニチワ!」といわれたものだが、時代は変わった。

(写真左)には万トン級のフェリー船が何隻も停泊している。シリアライン、バイキングライン、などである。大方は中国人などのグループツアー客を乗せて夜間にストックホルムへ出港するのである。カミさんが25年前に一大決心をして初めての海外旅行に行った時に乗ったのがシリアラインだった。「懐かしい」という。

近くを適当に散策した。ロシア正教会はイコンが素晴らしい。その近くのマリーナにはクルーザー級のヨットが係留されている。公園は緑が眩しい。紫や白のライラックの大木、白いバラ、黄色の房のような花を付けた木。楡や樫の大木が緑の芝に影をつくる。クロツグミの声、保育園児の笑い声が聞こえる。シジュウカラガンの群れが子連れで歩いている。
泊まったホテルは有名なデパートStockmann近くの繁華街の路地にあるビルの5.6階を使った安宿で、受付は朝8時から午後5時の間しかいない。部屋には洋服ダンスはなく、シャワーとトイレの間の仕切りカーテンもない。窓の真下はBeer House のカフェテラスで、夏至の頃ともあって、夜中まで音楽が鳴り響きわいわいと盛り上がっていて面白い。

そこで一句 
ダダダンダン ワッハッハッハ 白夜かな


写真の日付、時間は日本時間なので、現地時間はマイナス6時間


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