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質問・回答 (8)


課題設定のための表札づくり
「現状やらなくてもいいことまでをやっているのでは」のコメントが、非常に印象に残リました。設計者に対しやるべきことをINPUTするが、INPUTしたものの理解度の確認が十分にできていない場合があるように感じました。(INPUTしたものと、されたものの意識合わせが不十分、あるいは一方的)。
ただ、今回の講義にて、「課題設定の表札づくりは、各設計プロセス別に実行すべき具体策をデータ化し、それをもとにプロセス別の基本的課題を明確にするためのものである」という説明が追加されたことで、より表札が身近になり理解しやすくなりました。
より確かな具体策を出す場合は、その表札をもう一度再検証して、みんなで理解を深めることが、よりスムーズに進めるための早道であると感じました。

■「現状やらなくてもいいことまでをやっているのでは」ということは、「各設計段階で、やるべき事を明確にしていない」ために、あとで不都合が生じ、事態が複雑になって、よじれ現象が見られるようになるということだと思います。
商品開発設計品質向上プロジェクトでは、「各プロセスごとにやるべきこと」を明確にして、その結果を評価してから、次の設計プロセスに進んでいいかどうかを決定するという「製品開発トータルプロセスマネジジメントチェックリスト」をつくることをねらっています。


設定した課題を実現するための具体策の効果をどうみるか
今回、課題「SSP」の設定を行い、設計業務全体に潜む悪さ加減が分りました。しかし、今後進める個々の対策「S・SSP」がどのぐらい定量的効果があり、また、当初の目標実現にどのように結びついていくかが明確でないような気がします。対策と効果を明確にとらえる必要はないのでしょうか?
ただ、「S・SSP」を考える上で、分かり易く、全員の意識が合うようにする為、「シャープさ」に拘る事は勉強になりました。当分はその表現方法に苦労しそうですが、コツをつかめるようにがんばっていきたいと思います。

■表札は「シャープさ」がもっとも大事です。個々の具体策データをもとに、「何のために、何を、どうするのか」、つまり「S・SSP」の「Why,What,How」を明確にすることが、次の実行ラウンドをより容易で確かなものにすることにつながります。


実行計画の作成方法について
実行計画作成の作業は、今回初めての経験でしたが、直接担当するテーマでの実行計画を作成していないので、実際的な疑問はありませんが、実際の場面ではかなり複雑なものになると思いました。従来は、この複雑な作業を、一部の人の頭の中だけで系統立ててやっていた?ことにちょっと驚きました。
計画作成後、それを実行するにあたり、注意することはありますか。

■複雑な業務展開を「わかりやすく、シンプルに、やりやすく、無理なく、確実に」という視点から目に見える形にしたものが実行計画作成ラウンドです。
実行計画は、必ず期間内に成果を出すために作成します。しかし、かなり検討して作成した実行計画でも、計画通り行かないのが普通です。そうした時は 全体を見直し、積極的に修正して下さい。全体の整合性をタイミングよく見直し、メンバー間で確認しあうことが鍵になります。 


時間がかかる項目を
先行させざるを得ないと思うが
6σ的手法で実行計画をたてると、作業の流れが明確になり、具体的に何をしていけば良いかが明確になるので、プロジェクト全員の意識の共有化を図る意味で有効であると思います。
実行計画書作成の原則として、「重要な事からでなく、手がけやすいところから「時間的に余裕のある手順」でいくことが原則である。」と書いてありますが、決められた期間内に時間のかかる項目の検討をしなければならない場合、どうしてもその項目を先にやらないと間に合わないという発想になってしまいます。実際に仕事を進めていく上でも、このような問題がでてくると思われます。このような場合、どのように考えて仕事を進めていくべきでしょうか。

■先ず、期間内にやらなければならない項目の全体をデータ化し、どのような手順と流れでやればいいかを検討し、全体の項目が無理なく実行できるようにすればいいわけです。 時間がかかる項目については、先に手がけると言うことは自然だと思いますが、要は実施しなければならない項目の全体と与えられた時間の全体を考慮して、仕事の進め方を大きくデザインすることだと思います。


計画通りに作業を進めるための
リスク対策について
今後の進め方についてのアドバイスをお願い致します。今回のコンサルで、マクロな実行計画の作成まで終わりましたが、これから具体的な詳細作業項目にブレークダウンして実作業を計画通りに進めていく事になりますが、今までは、「計画通りに作業が進まない」という経験が多々あります。

計画通りに進まない要因として、
・作業項目をブレークダウンする過程で作業量が
 増加する。
・予定外の飛び込み作業が入る。
・作業量の見積もりが元々あまい。
・作業量が増加しても納期は変わらない。

等が、今までの経験より「リスク」として考えられます。計画通りに作業を進める為には、また上記のようなリスクが発生・顕在化した場合の対処方法についてご指導をお願いします。

■ご指摘のように、計画を作成する上での「リスクの読みと対策」の問題です。「リスクの読みと対策」というと面倒なことのようですが、次の2つの場合があります。

(1)一般に情報が不足している場合、個々の作業項
   目の困難度が軽視され、前倒しされる傾向があ
   ります。安易に急ぐあまり、計画日程通り実施
   できなかったという場合です。
    この場合は「リスクの読み」が大切です。どん
    な不都合な事態が生じる可能性があるかを議論
    し、それを回避するために、事前にどんな手を
   打っておかなければならないか、つまり「予防
    対策的な具体策」をラベル化し、追加するよう
   にします。

(2)十分リスクを読んで対策を打ったつもりで
   も、上手くいかないという場合もあります。
   その時はどうするか、うまくいかなかった場合
   は、直ちに「こういう手を打つ」という「緊急
   事対策的な具体策」をラベル化し、追加するよ
   うにし ます。


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