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質問・回答 (7)

日本版6シグマで大胆な改革が可能か
日本版シックスシグマは「COPQ」が出発点であるとすれば、「Poor Quality」の改善活動になるので、現状のマイナスをゼロに近づけるということを連想する。それに対して、コスト1/2化や、TATの大幅短縮などは、大胆な改革なので、「Poor Quality」というよりも、「Poor Idea」を補完することだと思う。そのように考えた場合でも、この6シグマのストーリ−は成り立つのでしょうか?特に、このようなケースでは現状データの採取の方法が難しいかと思います。

■「COPQ」を拡大解釈して、例えば、Aという機種の開発で、「本来の開発計画を開発期間やコストの面で大幅に上回ってしまった」とか、「他社との競合に負け、顧客を失ってしまった」とかで失ったロスや利益の総額を「COPQ」ということにします。
この場合は、「開発業務の品質」の問題が問われるわけです。つまり、6シグマにおける「品質」という概念には、「製品」や「サービス」のみならず「業務や経営」の品質も広く包含されます。従って、おっしゃるように、そのような場合の「品質に関連するデータ」は、広範にわたることになります。


6シグマは商品開発にこそ有用な手法
「VOC」と「CTQ」のバランスという概念が、大胆な改革をする際に有用なのだと気付きました。また、講義終了後のN部長からのコメントで、商品企画にこそこの手法が有用であるとの説明があったので、上記の疑問点についてより良く理解できました。後は、数あるユーザ要求(VOC)から、CTQで取捨選択する必要があるようなので、その実践ができるのかどうかがポイントであり、課題だと思います。

■「CTQ」で「VOC」を取捨選択するという言い方は誤解を招く恐れがあります。「VOC」と「CTQ」をよく認識した上で、どこまで「VOC」にこたえなければならないか、そのためには克服しなければならない「CTQ」を明確にした上で、「SSP」 を決定するというストーリーが大切です。 


W型問題解決フローは急がば」まわれか
W型の解決法の中で、「ていねいに」とか、「じっくり」というのがありますが、現実的に品質悪化を招いているのは、「分かってはいるが、忙しくて実行が伴わない」という事実があると思います。効率を叫ばれ、工数が減らされるという状況の中で、「急がば回れ」を実践できるのかどうかもポイントだと思いました。

組織風土改革の必要性について
6σは統計の話しと考えていたが、自分でも必要性を感じていた「組織風土の革新」であることに興味が持てた。もう少し、「チェックリスト」の結果分析をしていただきたいが、今回出席のPMクラスは「M5型」を目指していることがわかった。
問題なのは、トップがM5型でといいつつ、最後はM1で物事が進められていることではないかと感じた。トップに対しデータで、我々が目指していることを理解してもらう必要があると思う。
セミナーに参加して各人の意見から幅広く知識が得られ、また情報が共有でき、非常に有意義であった。経験の浅いPMも色んな意見が聞けるよい場になったと思われる。

■おっしゃるように、皆さんの商品開発業務にあっては、「困難な技術問題」がネックになっているというよりは、「経営トップ層や上司も含めて、関係メンバーのやる気やアイデアや情報が上手くかみ合っていない」ということが問題な場合の方が多いのではないかと思います。
このような問題の解決手段の1つが、組織全体で、W型問題解決フローに沿った「C
ritical Thinking」ができるかどうか」であり、「Workut」の基本もここにあります。「M5型組織」とは、「Critical Thinking」 ができる組織ということもできます。

■「Critical Thinking」が可能な組織の3つの条件を紹介します。

(1)経営トップ層が、ビジネスのあらゆる問題解決に当たって、Logicalに考 え、アプローチすることを最重要視していること。

(2)組織全体が
「L
ogical Thinking Process」を共有していること。(例:W型問題解決フロー)

(3)各問題解決場面で、「いかに考え、いかにアプローチするか」という「T
hinkingrogram」を共有していること。( 例:M5型問題解決技法)


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