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質問・回答 (5)

W型問題解決フローにおける
最適案作成ラウンドとリスク対策ラウンドについて
W型問題解決フローで、思考レベルと経験レベルに分かれているが、最適案作成ラウンドとリスク対策ラウンドは同じレベルにあるような気がします。最適案作成が経験レベルで、リスク対策が思考レベルと分けている大きな違いはどこにあるのか、明確にしてほしい。

■最適案作成ラウンドでは、課題「SSP」を解決するためのアプローチ案を、先の具体策ラウンドで既に概観した具体策をもとにより詳細に再検討します。
次は、これらの具体策の実行手順や分担体制を検討し、実行計画に落とし込みますが、各具体策の実行にあたってどのようなリスクが想定されるかを検討し、そのリスクに対する対策を準備します。

このリスク対策には2種類あります。
1つは具体策が上手く実行できない理由を事前に検討し、そうならないように「予防対策」的な具体策を追加します。
2つは「予防対策」を打ったとしても上手くいかなかった場合に備えて、「緊急時対策」的な具体策を用意します。

これらの予防対策、緊急事対策的な具体策を十分に織り込んだものが実行計画書になります。この意味で、「リスク対策」と「実行計画作成」は一体のものですので、経験レベル上においた方がよいかもしれません。ただ、リスク対策は、実際の実行上の問題を頭の中で想定するラウンドであるというニュアンスが強いということで、思考レベル上に配置しました。


W型問題解決フローは粘り強い練習が必要
思想、考え方の概要はつかめました。でも、自分のものとして縦横無尽に使いこなすには、講習はもとより、何かで常に使っていく必要があると感じました。ついては、OIS内で訓練を兼ねた課題をピックアップしたいと考えます。

TQCでは及びそうにない領域の改善手法として合理性を感じました。特に、設計構造問題の「課題定義」を試みられ、大変に素直で現場の人間にも分かり易い表現で課題を表現されていたことは、問題意識の共有ということだけでも有意義かと思います。
しかし、やはり現実問題を解決していこうとするには幾つもの手法や粘り強さが必要でしょうし、実績で証明しないことには広がらないでしょう。是非、モデルプロジェクトを成功させて頂きたい。

どんなツールも最初は真面目に丁寧なプロセスで望むが、慣れていくうちに前例を真似たり、あきらめて省略したり、形式だけを重んじる傾向があります。そこをどのように高い意識でもって継続させていくかが課題です。途中のフォローや最後の反省を必ずフィードバックする体制づくりも同時に行っていく必要があります。
とにかく、考え方や行動において、この癖をつけることからはじめることが第一歩と考えますので、是非気楽な気持ちで何度も練習していくつもりでいます。

今回は、大変貴重な講義に参加させていただきましたこと、誠にありがとうござました。絶対に今後の利益に結びつけるように展開していきます。

■日本版6シグマにおける「Working Out」のプロセスは、問題意識の共有化から実行計画の作成と実施までを「7つの問題解決場面」に分け、各場面をロジカルに思考しながら累積的にたどることによって、問題解決のレベルをアップさせていこうとするものです。また、それぞれの問題解決場面には、統計的手法やアナログ情報処理技法等をもとにした「Tinking Program」が用意されています。このようなトータルの問題解決的アプローチ方法を
ritical Thinkingpproach」といいます。

このようなアプローチ方法を全体で共有化し、個々人の情報やアイデアをじっくりと丁寧に取り入れることによって、問題解決のための知恵(ナレッジ)を創出していくことができる組織集団をつくっていくことが、「日本版6シグマ」活動の基本になっています。


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