6シグマ 社長さんへの手紙 |
先日、社長さんのホテルに「ホテルサービス研究会」で宿泊させて戴きました。チェックアウトの際、支払いは現金だけと言われてメンバーが戸惑っておりました。係りから「田舎町なものですから」とか「地震の被害が大きかったものですから」とか言い訳けを聞かされましたが、「現金の支払が当然です」という傲慢な態度が感じられる応対でした。多分社長さんの方針が従業員への態度に表れているのではないでしょうか。 |
クレジット支払いの入金には 予約の際に、カード支払について確認する顧客は少ないと思います。世の中全体がカードでの支払いOKは常識になっているからです。最近、ホテルや旅館のサービスには、ほとんど差がなくなっております。我々研究会も、社長さんのホテルに泊ってみて。サービスの点で他より優れた点は特にないという評価でした。もしこれからも、現金支払いしかできないとすれば、社長さんのホテルでは客離れが進むかもしれません。 クレジット会社からの支払いには時間を要します。資金繰りの都合上、1日も早く現金がほしい理由はわかります。しかし、カードによる支払いは世の中の常識になっています。いい機会です。カード支払システムの導入を機に、少しでもリピーター客を増し、収益を上げるための業務革新を従業員と一緒に検討することにしませんか。あわせて資金繰りの問題も、別途しっかり検討しなければなりません。是非、ご検討下さい。(2009.6.25) |
ここでは、ホテルがクレジットカードによる支払システムを導入するにあたり、リピーター客を増やし、収益向上を図るための業務革新、即ちホテル業における「6シグマ課題」について、特に「PL」「BS」「資金繰り」の財務管理の視点から整理しておきたい。 先ず「PL」で、本業の売上、原価、費用、利益の推移を把握する。「BS」では、資産の部の現金・預金のほかにクレジット決済による入金、仕入れ材料や商品等の棚卸資産をチェックする。次に負債の部の支払手形・買掛金・短期借入金・未払金等をチェックする。 資金繰りの健全化のためには、売上代金の入金は早ければ早いほど好ましい。一方、経費や代金の支払は遅いほど好ましい。しかし、クレジット決済による入金の遅滞がある一方で、競争力強化に向けて経費や支払いの早期化、現金化も目ざす必要がある。 |