6シグマ 社長さんへの手紙 |
「わかった、やってみよう」とか「君のアイデアを採用しよう」とか「君に任せる」とか、社長さんはよくやる気のある社員が喜ぶような話をされます。社長さんにとっては小さなことなので、「そんな約束をしたかな?」と思われることはあると思います。 |
社長さんの約束は大変重いものです。 社長さん自身、ここしばらく給料をもらっていないということは従業員も承知しています。会社の経営状態が厳しいことも理解しています。しかし、社長さんと社員では、立場が違います。社員からすれば、社長さんの言葉がすべてです。利益が出なかったことは言い訳になりません。その上、今回はボーナスを払えない理由について、説明も何もありませんでした。 社長さんとしては、何気なくリップサービスで言ったつもりかもしれません。お酒の席であれば、聞く方もある程度割り引いて聞いてくれますが、日常の打ち合わせや会議での話題は信用するものです。小さな一言でも、社員の関心事であれば、良く覚えているものです。そして、大きな期待を抱くものです。小さな約束でも言った以上は実行することです。実行できないことは、約束しないことです。 忙しく飛び回っている社長さんは、取引先との会話では神経を使っても、社内での毎日の会話には、そう神経を使えないということかもしれませんね。しかし、社員の中には、「社長はいいかっこしで、期待を持たせることを安易に口にしてしまう人で信用できない」と割り切ってしまっている人もいます。人材の確保が難しくなっている時期でもあります。若い人にとって、社長の思いつき発言は退職の原因にもなりかねません。社長さんの言葉は大変重いものであるはです。約束したことは必ず実行したいものです。実行が難しいことは、軽がしく発言しないことです。(2007.12.29 中小企業診断士 加藤文男) |
経営が上手くいっていないから苦し紛れなのか、単にその場凌ぎなのか、いずれにせよ社員に期待を持たせるようなことを安易に口にして、社員から信用を失ってしまっている中小企業の社長は、ジャック・ウエルチの「GE版6シグマ経営」における、次の「12の特性」からなるリー像の視点から言えば、どんなリーダーシップ力が欠如しているのであろうか。 12のリーダーシップ特性 |