6シグマ 社長さんへの手紙 |
先日社長さんは、「経営状態が悪いから従業員にも我慢してほしい。私の給料もほとんどゼロでやっている」と悪びれずに内情を話してくれました。しかし、従業員のほとんどは、アルバイトで会社に来ているのではありません。皆さんは、自分の生活があり、家族の生活を支えるために一生懸命働いています。 |
業績低迷の時、どう頑張ればいいのか 社長さんは、もう子供さんが成人して自立し、ほとんど経済的な心配がなくなっていますが、従業員にはこれから結婚という方、これから子育てという方もおります。社長さんは、こうした従業員の実情を分かっているとは思いますが、奥さんと家計の遣り繰りを相談している実態やその心の中まで本当に理解されているでしょうか。 確かに社長さんは「皆さんががんばって業績を上げてくれれば、昇給もあるし、賞与も出します」と従業員の前で話しています。そして、従業員も一生懸命がんばっていると思います。しかし、これ以上具体的にどうがんばれば良いのか困っているのではないでしょうか。チームスポーツの世界では、それぞれの選手の役割が明確で、勝つにはどうしたらいいかわかりやすい。それでも、成績が上がらないと監督が責任を負わなければなりません。 会社の経営成績は、監督の社長の責任が重大です。業績が低迷している時は、社長さんの手で、会社の中の雰囲気を大きく変える必要があります。社長さんには会社の経営上の情報が全て集まるようになっています。従業員よりも経験があり、仕事のこともよく知っているはずです。従業員はどうがんばれば良いのか、従業員の皆さんに夢とその道筋を与えて上げて下さい。そして、その夢を一緒に叶えようと、力強く号令をかけて上げて下さい。 |
「GE版6シグマ」の中で、ジャック・ウエルチは「経営やビジネスは単純だ。手ごわいライバルがどこかわかっている、打つべき手もさほど多くはない。やるべきことは簡単明瞭だ。諸君はやるべきことをやって、毎年収益を伸ばしてほしい」と言っている。 |