日本版
6シグマ
社長さんへの手紙

営業日報の
目的と書き方の指導をキッチリと!

  社長さん!先日御社の営業担当者の日報を読ませていただきました。日報を読む限り、報告書になっていませんね。日報に確認の押印をしている営業部長は何を管理しているのでしょうか。
 営業部長は、上司としての管理責任、指導責任を果たしていないと思います。日報を書かせる意味を部長自身が理解していないのではないでしょうか。残念ながら、今のままでは営業部長職の給与を下げる提案をしなければなりません。


営業日報では
何を書かせ、何を報告させるのか!

 営業部長は部下の営業日報から何をつかめばよいでしょうか。日報からは、顧客との交渉の仕方を指導する材料と読み取ることができます。複数の部下の報告を読むことで個人的な問題なのか、会社としても問題なのかも把握できます。その中から上司としてフォローすべきこと、会社としてフォローすべきことを取り上げ、検討し、そして、対策すべきは対策するのです。
 これらは、営業部門にとって当たり前のことです。最近御社の売上が低迷したままなのは、この当たり前のことがおろそかになっているからでないでしょうか。 
  先ずは、営業日報には何を書かせるかをはっきりさせることです。訪問日、訪問顧客名、相手の担当者名、訪問時間の記入は当然ですが、このほかに最低でも次のようなことがわかる日報が要求されます。

@訪問の目的は何か。

Aどのような営業をしたか。何を交渉したか。

Bその結果はどうなったのか。
 受注できなかった場合、原因は何か。

C当社に対する不満や要望はないのか。

D上司や会社にフォローしてほしいことは何か

  社長さん!営業部長と営業日報の書き方、活用の仕方を検討して下さい。営業日報にこそ、売上拡大路線へのを転換を図る情報があるものです。(2007.5.25 中小企業診断士 加藤文男)


「日本版6シグマ」からの提案
営業日報の情報から営業戦略の構築を!

 営業部門におけるもっとも重大な「6シグマ課題」は、販売目標を実現するために、顧客別にクレームや要望等、いわゆる「顧客の声:VOC」をデータ化し、その全体から、「顧客満足:CS」の向上に向け、「営業部門としてのみならず、会社全体として、「何のために、何に、どう取り組むか」を明確にした「営業戦略」を構築することである。
 そのためには、顧客とのミーティングや交渉で、単なる駆け引きに終始するのではなく、クレームや二−ズに耳を傾け、これをデータ化し、車内に持ち込むことが出発点になる。 
 営業日報は、「顧客の声:VOC」を引き出し、これを情報化し、社内に持ち組むための絶好の媒体である。個々の「VOC」に対して、営業担当者として、あるいは会社として対応すべきことは速やかに対応するのは当然であるが、それだけではもったいない。
 「日本版6シグマ」では、お客さまの声「VOC」の全体から、次のようなKJ法的な創造的情報処理を行い、お客が持っている不満、ニーズの本質を探り、顧客との安定的な関係づくりに向けた「営業戦略」を設定することが必須である。この点で、営業日報の活用とその情報は極めて有効である。
@360度の視野から、
Aあれもこれも、気になる声は取捨選択をしないで、
B簡潔な文章でデータ化する。
C個々のデータの意味をあらためて吟味し、
Dグルーピング、表札づくりを繰り返し、
E苦情やニーズの全体を5〜6つにまとめ、図解化し、
F重点的に取組む「6シグマ課題」を絞り込む。 


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