日本版
6シグマ
社長さんへの手紙

 購買部門にも「CS」に重大な役割があります!

 「CS(顧客満足)」という言葉は、もう誰でも知るようになりました。社長さんの会社の「CS」には、機械設備や部品、原材料等の分野を担ってくれるパートナー会社の協力も必要です。従って、購買担当部門の役割にも大きいものがあります。 
 しかし、社長さんは、あなたの会社の購買部門の取引先と付き合い振りを知っていますか。忙しそうに、偉そうにしているだけで、人の話を聞こうとしません。新しい情報にも関心を示そうともしません。
  御社の資材担当者は、納入業者が自分の所に売り込みにくるのが当然と思っています。そのくせ人の話をちゃんと聞こうとしない。「CS」等、自分のところとは関係ないと思っているようです。 


ふんぞり返っているだけの
購買担当ではダメだ!
 現在では、機械設備の分野でも、原材料分野でも競争が厳しく、営業担当者は大いに勉強し、なんとかお得意さんの業績に貢献しようといろんな情報を持ち込んできます。そうしないと他社に負けてしまうからです。
 しかし、御社の購買担当は、値下げ要求で営業マンを呼びつけるだけ。一方的に話をするだけでお終い。営業マンから良い話を聞き出そうとする素ぶりも見えません。購買部門のこうした「買ってやっている」という傲慢さと取引先への無頓着さは、会社の「CS」対応の足を引っ張るだけでなく、お客を失うことにもなりかねません。
 購買担当者はふんぞり返っているだけでなく、購入相手先を定期的に訪問し、その企業の実情を良く聞き出し、工場も見た上でいろんなサービスを引き出したいものです。 
 確かに、Eメールや電話でも仕事はできますが、人間関係を大切にしないと入るべき情報も入らず、競争相手に遅れをとる結果になってしまいます。
 社長さん、製品の品質やコスト等競争力の相当部分は、機械設備や原材料の取引先が握っています。どうか購買担当の行動を良く見て、全社上げての「CS」対応に関心を向けさせるよう指導して下さい。(2007.1.18
 中小企業診断士 加藤文男) 


「日本版6シグマ」からの提案
購買部門の「6シグマ」の一翼を
担うべき理由は自明!

 「日本版6シグマ」は、経営目標としての販売・利益計画を達成するために、「顧客満足:CS」につながる製品や商品の品質・コスト等に関わる全社的な問題解決活動である。
 特に、製品の品質・コストについては、機械設備の性能や原材料の品質、コストに依存する割合が大きい。経営の事業目標の実現という「6シグマ」にあって、購買部門が参加すべき理由、一翼を担うべき理由は自明である。
 先ずは、購買部門として、取引先の実情を良く知った上で、「取引先に、何のために、何をどう対応してほしいか」とい視点から、自らの「6シグンマ課題」を設定し、個々の課題への取組みを通して、取引先と「親密な関係づくり」をして行かなければならない。
 ここでは、「W型問題解決フロー」に沿って、先ず、購買部門としての「問題意識」を共有化し、取引先との付き合いの現状から、購買部門としての問題点を絞り込む。その上で、取引先と一緒に、今後どんな課題にどう取り組んでいくかについてのやり取りを行う。即ち購買部門と取引先(売り込み先)との「6シグマ課題」の共有化である。後は、オーソドックスな問題解決に向けたアプローチがあるのみである。


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