日本版
6シグマ
社長さんへの手紙

フランス料理レストランの社長さんへ!
お客さんにリピーターになって戴くために!

 多くの日本人にとって、フランス料理レストランは、誕生日とか、結婚記念日等のイベントの時に出かけるところといった方がいいでしょう。日常、毎日のように「ちょっとフランス料理を」と言う人はそう多くないと思います。
 もちろん、この種のイベントには入学祝、進級祝い、卒業祝い等たくさんあります。一度来店した顧客には、機会あるごとに何度もきてもらう工夫が大切です。顧客に「何かこれ」といった記憶を思い起こさせることができればリピーターになってもらえます。


「顧客カード」の作成で、
まごころのこもったの顧客管理の充実を!
 昨年案内したことのある友人から電話があり、社長さんのお店の気持ちよい対応に大変喜んでおりました。今回は、誕生祝いで家族と一緒のお出かけだったようですが、「私の顔を覚えていてくれた」と大変満足そうでした。私の家内も社長さんのお店は、「私の苦手な素材をわかってくれていて、いつも安心して美味しく食べれるよう気を使ってくれる」と言っています。数あるお客の好みや苦手を記憶し、そうした配慮ができるというのは、簡単なようで「まごころ」がないとできないものです。

 これからも、お客さんに社長さんのお店を頻繁に思い起こしてもらうためには、タイミングよく、案内状を送る方法があります。ここでは、お客さんの氏名と住所の入手が欠かせません。「いろいろご案内しますので」と、お客さんに「来客カード」への記入をお願いします。先ずは「来客カード」のフォーマットを工夫して下さい。誕生日や結婚記念日は是非記入してもらいましょう。子供さんの場合は、年齢や学年を記入してもらいましょう。但し、強制はいけません。他の目的には使用しない条件で了解を貰って下さい。

 「来客カード」の情報はお店の貴重な財産です。これらの情報をもとに、別途顧客別に「顧客カード」を作成し、コンテンツを随時充実させていきます。来店時の応対で気の付いたことも書き加えましょう。そして、1ヶ月前位には「案内状」が出せるようにしましょう。
 「案内状」についても工夫が必要です。少なくとも誕生カード、結婚祝いカード、進級・入学・卒業カードを準備します。そして、それぞれ1ヶ月位前に出すようにします。子供さんの場合には、入学祝、進級祝い・卒業祝い等、しばらくの間、毎年「案内状」を出すことができます。「案内状」を持参したお客さんへの対応は、いろいろ考えておきましょう。一品特別サービスとか、5%割引等の方法もあります。アイスクリーム等のデザートのサービスもあります。
 このような「顧客カード」をベースにした顧客管理は、社長さんのフランス料理レストランの店には最適だと確信します。ぜひご活用して戴きたいものです。(2007.1.12中小企業診断士 加藤文男)


「日本版6シグマ」からの提案
顧客へのメルマガでストレートな発信を!

 「日本版6シグマ」は、顧客との「親密な関係づくり」のための手段として、「メルマガ」の発信を重視している。特に、上記で案内の「フランス料理レストラン」のようなお店にあっては、リピーターの拡大は重要な経営課題であるが、個々のお客さんへの「案内レター」に加えて、インターネットでの「メルマガ」の発信は、さらに低コストで大きな効果が期待できる手段である。
 
 先ずは、日頃来店戴いているお客さんの情報をデータ化することが出発点である。「今後、いろいろご案内しますので、よろしければご記入下さい」と「来客カード」への氏名や住所、メールアドレス、ほかに趣味や好み等、店の経営に有効と思われる情報の記入をお願いする。
 その上で、「来客カード」の情報をもとに、別途「顧客カード」を作成し、顧客別にコンテンツを随時充実させていく。「顧客カード」に記入する情報は、その後の来店時のコミュニケーションで少しずつ増やしていけばよい。大事なことは、「来客カード」に記入してもらえるお客さんの数を増やしていくことである。

 次は、「メルマガ」で顧客に伝える「コンテンツ」の吟味である。店として、今一番お客に案内したいことに絞り、HPよりも簡潔に、分かりやすい文章と写真でコンパクトな記事をつくり、お客個人宛てにメールでストレートに届ける。
 その上で、予約のお客だけでも、事前に「顧客カード」を確認して、対応の仕方を準備しておけば、他店と比べて一段と差のあるサービスができるようになるのではないだろうか。
 なお、例え「メルマガ」の発信先の数が何百、何千と多くても、「BCC」での発信では効果半減である。「自動送信アプリ」を使って、お客様個人名にで発信することが必要不可欠である。
 
もちろん、「メルマガ」の発信は、どんな業種の企業にあっても、新製品や商品の顧客開拓や顧客維持のために有効である。我社は、現在の製品や商品に加えて、どんな能力やリソースを持っているか、社員の仕事ぶりはどうかを生き生きと伝え、顧客との関係をより親密に、より確かなものにする上で、「メルマガ」の運営は、極めて今日的な情報発信手段である。


back