日本版
6シグマ
社長さんへの手紙

公的融資を受けるには、
中小の金融機関にお願いしましょう!

 社長さんは、取引銀行を選ぶ場合にどのように考えていますか。会社を経営していると運転資金等、どうしても融資を受けなければならなくなる時があります。
 国や県レベルでも、中小企業のためにいろいろな融資制度があります。これを「制度融資」と呼んでいます。この制度には、行政機関により、これから創業しようとする方への支援、規模の小さな事業を営んでいる方への融資、売り上げが減少したり、取引先の倒産にあわれた方への融資など各種あります。これらは全て中小企業のために準備されたものです。この種の融資は、制度融資取り扱い金融機関を通して、受けることができます。


金融機関には
日頃から顔を出しておきたい!
 中小企業の経営者の方は、格好も良く、融資を受けるにも有利と思われるのか、ともすると大手の金融機関と取引したがる傾向があります。しかし、500万円とか1000万円位の融資では、大手の金融機関はあまり相手にしてくれません。相談しても、直接断られることはありませんが、適当な難しい理由をつけられます。 
 金融機関にも、相手をする適切な企業規模や融資金額の大きさがあります。制度融資を取り扱う地元の信用金庫等
金融機関ならもっと真剣に対応してくれると思います。日常から地元の取引金金融融機関には、融資を受けることを想定して、会社の状況等を報告に時々顔を出したりしておきたいものです。金融機関の方も、事前に会社の状況の説明を受けていれば、経営に関するアドバイスができ、融資にも相談に乗リ易くなります。

制度融資では
納税していることが大前提!
  売り上げが減少した場合や事業の多角化をしたい場合等、新たな事業資金が必要になります。中小企業のための「融資制度」では、担保がなくても信用保証協会の保証を受けて融資を受けられます。この融資制度を利用できるのはその行政地域にある企業に限定されます。
  その外、売上げが減少している企業や指定倒産企業に売上債権をもつ企業の運転資金として、経済産業大臣が指定する不況業種の企業や指定金融機関と取引のある企業のための事業資金として「経営安定資金」があります。これから創業しようとする方や創業から1年未満の方への事業資金のための創業支援融資制度もあります。

  これらの制度を利用する場合は、「事業税納税証明書」が必要です。取り扱い金融機関から取引停止処分を受けている方や信用保証協会の行った代位弁済に対する債務の履行を行っていない方もこれに準じた扱いになります。融資制度の利用には、最小限度のルールがあります。それが税金です。公的融資の利用をお考えの中小企業の社長さんは税金を軽く考えないようにしたいものです。(2006.11.10 中小企業診断士 加藤文男)


「日本版6シグマ」からの提案
社長さんは「6シグマ戦略」で融資を勝ち取れ!

 中小企業の「日本版6シグマ」も、結局は、自社の「強み」をさらに強化し、「儲かる会社」にするための全社あげて取り組む問題解決活動である。
 儲かるためには、先ずは、現場の技術、技能、ノウハウに裏付けされた製品やサービスありきである。これをお客の声「VOC」を踏まえ、さらに強化し、約束した価格と納期で確実に取引先に届けられる体制をつくる、これが、中小企業の「6シグマ戦略」である。
 この「6シグマ戦略」を金融機関に相談し、必要な融資を受けられるようにするのは、まさに社長さんにしかできない仕事です。
 「我社の6シグ戦略」について、特に「我社の『強み』は何か、これを強化するために、何をどうするか、そのためにはどれくらいの投資が必要か」について、社長は自らの熱い思いを語り、その具体的な道筋についてアドバイスを引き出し、希望の融資をお願いする。これが中小企業の社長さんの「6シグマ」における金融機関との付き合い方の基本になります。 


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