入社希望者に
夢と希望を持って貰うことから!
会社の中で、「整理・整頓・清掃・清潔、躾」の「5S」が徹底されていますか。「5S」など今更と思っておられるようですが、少し甘くなってはいませんか。
会社案内を見せて戴きましたが、何年か前に印刷されたもので、古くて色もあせていました。また、内容の一部は手書き、それも鉛筆で修正したものでした。取引先には、名称が変更になったり、もう存在していない会社もありました。会社案内を見させて戴く限りでは、「5S」が徹底されているとは思われません。会社案内は、企業の顔です。入社希望者も、先ずは会社案内で判断します。
定期入社にしても、途中入社にしても、特に若い人たちにとって乱雑な会社では、入社する気になれません。会社訪問してもらった時、「この会社は良さそうだ」と思わせる何かが必要です。
ご自分の会社を客観的に観察してみて下さい。社長さんが創業当時からお持ちの経営理念は、社内に掲示してありますか。社員に夢や希望が感じられる経営理念を堂々と社内に掲示しておきたいものです。
建物が古いので、何とかしたいともおっしゃっていました。製造会社ですから、機械設備に投資をするのは当たり前ですが、設置する建物も重要です。建物が古くて雨漏りがするようでは、良い製品を製造できる会社だとは、誰も思ってくれません。製造設備は建物も含めて、定期的にメンテナンスを行いたいものです。
社長さんのお話を伺っておりますと、困ったというお話ばかりです。黒字の実績からしても、良い点がたくさんおありのようです。幸い取引先から品質問題や納期などの苦情はないようです。これだけでも大変立派なことです。否定的な状況だけを見るのではなく、どうすれば良いところをさらに大きくできるか考えましょう。すべて物事は前向きに、建設的に考えたいものです。そうすれば、新しい展開が開けてきます。
社長さんには、一度会社を見て診断してほしいとおっしゃって戴きましたが、息子さんの専務に意見を聞いてみて下さい。専務のご了解が得られれば、お伺いし、診断し、いろいろ提案もできると思います。権限をお持ちの専務のご了解がなければ、私が訪問して色々提案してもまともには受け止めて戴けけないでしょう。企業とコンサルタントの間は、相性が大切です。(2006.10.8 中小企業診断士
加藤文男)
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