日本版
6シグマ
社長さんへの手紙

本当に走りながらも考えていますか?

 先日、社長さんは「私はいつも走りながら考えています」といっておられました。本当にそうでしょうか。
 「忙しい中、走りながら考えている」のではなく、「もらった宿題を走りながらやっつけている」のではありませんか。それで仕事をしていると勘違いしているだけではありませんか。


あらためて
社長としてやるべきことは?
 確かに社員数の少ない会社ですから、いろいろな情報が社長に直接入ってくると思われます。しかし、これらの情報に気を取られてはいけません。本当に社長さんにしかできない仕事、社長さんのやるべき仕事に絞って対応して下さい。
 社員にできる仕事は、社員に任せて下さい。そうでないと社員も実力を伸ばすことができません。会社にとっても、本人にとってもマイナスです。社長さんですから大抵のことは、他の社員よりも簡単に解決できますが、でもそれにとらわれてはいけません。
 あれもこれもと、小さな簡単なことにまで時間をかけていますと、それだけでも社長さんの時間がなくなってしまいます。忙しい、忙しいと言っているうちに、1日が終わってしまいます。簡単に問題を処理して、「やっぱり俺がいなくてはだめだ、困ったもんだ」等と思わないでください。
 結局は、「走りながらも考えている」のではなく、ただ忙しくして走っているだけで、社長として何も考えていないということになっていませんか。走りながらも、社長さんのやるべきことを絞ってやっているということを心がけてみてください。(2006.9.23 中小企業診断士 加藤文男)


「日本版6シグマ」からの提案
社長のやるべきことは、
2つのプログラムで
現場にいかに自信を持たせるか!

 「日本版6シグマ」は、経営トップと現場が一体となった全社的な問題解決活動である。経営トップの役割は、経営理念、方針、目標を提示し、目標のスピーディで確かな実現に向けて、現場のボトムアップ力を最大限に引き出すことである。
 「日本版6シグマ」では、目標実現に向けて、問題解決力のある組織をづくる「People Out プログラム」、現場の業務の非効率を改善する「Work Out プログラム」が用意されている。
 経営トップがやるべき仕事の骨格は、この「2つのプログラム」を「6シグマ」展開の武器として、自らもよく勉強し、現場にいかに定着させ、成果を出させるか、そしていかに現場に自信を持たせるかである。


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