6シグマ 社長さんへの手紙 |
昔、日本企業が工場の海外進出を始めた頃の話です。当時、東南アジアや中近東各国から研修生をたくさん受容れて技術や技能の指導をしておりました。 |
部下や同僚に継承 先輩社員の技術や技能やノウハウが部下や同僚に継承されていない理由として、社員が技術や技能を勉強しようとしない、教える方も時間がないということもあるかも知れません。無理な納期に追いまくられ、自分の仕事優先で、部下を指導する時間がとれないということもあると思います。 |
先日手紙を書きました技術・技能・ノウハウの継承の中断について、もう少し詳しく私の経験をお話しましょう。 しかし、現地のオペレーションに出張して確認する機会があり、愕然としました。日本に勉強にきたはずの彼らは、「ハイ」と快く返事をして帰りましたが、全く実行してくれていなかったのです。渡した資料は他人に見られないようにすべて彼らのロッカーに鍵をかけてしまわれ、トレーニングもされていませんでした。 良く聞いてみると「もっともな話」であると理解できました。彼らは、中近東のその国で働くために周辺諸国からに出稼ぎ技術者でした。プロジェクト発注先のその国では、サービス・メンテナンスをする優秀な人を募集して採用し、彼らを日本に送り込んできたのです。彼らが指導して技術や技能を他のメンバーに教え込んでしまうと彼ら自身が不要になるのです。同じ能力があれば元気で体力のある人が頼りにされ、高い給料の人は、解雇されてしまうのです。 今、これに近い状況が日本でも起きています。本当に考えさせられてしまいます。(2006.10.14 中小企業診断士 加藤文男) |
「日本版6シグマ」は、製品やサービスの目標とする品質レベルやコストや納期のバラツキを「6シグマレベル」に抑えるための「BSTプログラム」の問題解決手法としての確かさが売りである。 |