日本版
6シグマ
社長さんへの手紙
 

ネット情報は、
表面的なことばかりです
 先日社長さんは、「いまはネットで検索すれば情報が入手できて便利になった」「展示会へ人材を派遣しなくてもネット情報を利用して無料で入手できる」と話をしておられました。確かに必要な知識の多くはネットで調べることができます。
 しかし、ネットに掲載された内容には限界があります。またネットには、間違った情報が記載されているわけではありませんが、すべてを開示されているわけではありません。ある一部の条件の下では正しいのですが、説明が十分されていないことがあります。表面的なことだけで、その裏にあるノウハウは隠されているのです。

 

展示会もおなじです
 最近、毎月のように製品や技術に関する展示会が開催されています。昔と異なり、展示製品の掲示にも同じような注意が払われるようになりました。
 製品に隠された重要なノウハウは、展示パネルには開示しないように注意しています。展示会で説明することにより、その裏にある技術が盗用され、真似されることが多くなったからです。

 展示会に出店する技術内容は、すべてが最新技術を表してはいません。本当に価値の高い新製品情報や技術情報は、本当に使用してほしい、信頼関係のある会社に最初に提供するのが普通です。そうでないと本当の信頼関係は得られないからです。また、その方が販売につながるということが分かっているからです。主要な会社へ情報を提供し、ある程度めどが立てば、展示会への出展、そしてネットでの公開という順番でしょう。

 

特許申請をしない会社もあります
 特許を取得しても安心できません。内容が開示されれば、それを上手に逃げる方法を考え出して同じレベルの代替品を作ることができるからです。新製品の開発情報だけでなく、工法の改善情報も同じです。これらの情報にはそれなりの経費(コスト)が掛かっています。開発担当者は全員それを自覚しなければなりません。
 最近では、特許申請をしない方針の企業もあります。ある程度技術レベルの高い企業では、それなりの調査や研究開発を行っており、できるという結論が出れば、すぐに真似されてしまいます。それどころか簡単に追い越されてしまいます。可能性があるとなれば、担当者のモチベーションが上がり、同様な成果を得てしまうのです。

 

本当にほしい技術情報を
手に入れるには
 社長さん!ネットは便利になりました。展示会も頻繁に行われています。しかし、本当に新しい、貴重な価値のある情報は、企業の開発担当者が所有しています。それを手に入れるためには、当方が必要とする技術情報(ニーズ)を提供しなくてはなりません。先ずは、開発担当者との情報交換からです。


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