中小企業の
6シグマ経営宣言
社長さんへの100通の手紙

はじめに

 日本の中小企業、特に製造業分野の中小企業は、大企業との下請け関係で、品質保証、コスト削減という役割を一方的に担わされてきた。しかし、世界的な経済環境、技術環境の激変の中で、こうした取引関係が終焉を迎えようとしている。
 今後、中小企業は、取引先との従属的な下請け関係をどう克服していくのか? あるいは、大企業の挑戦が難しい、知識・技能集約型の多品種少量生産等の分野へ独自に挑戦する道を歩むのか? 


社長さんへの手紙
稼げる中小企業のための
「日本版6シグマ」に通じるものがある!

 いずれにしても、加藤文男さんからの特別寄稿「社長さんへの手紙」は、示唆に富んだ問題提起である。中小企業診断士として、コンサルタントとして、特に、日本企業の発展を現場のボトムアップ力で支えた「品質管理、品質保障」のプロの立場から、個々の中小企業の社長さんに、原点に返って「稼ぐ力を持った中小企業」を目指して欲しいとして、具体的な課題を提起している。

 それは、「稼げる中小企業」をめざして、社長のリーダーシップと現場のボトムアップ力を一体化した、知恵とやる気で取り組む全社的な問題解決活動、即ち「日本版6シグマ経営」に通じるものがある。
 「社長さんへの手紙」では、中小企業の社長さんに、実に100におよぶ具体的な課題が提起されている。ここでは、「日本版6シグマ」を世界で稼げる「日本の中小企業」のための経営活動として位置づけ、個々の課題について、「6シグマ」的なアプローチ方法を具体的にコメントし、案内していくこととしたい。

 さらに「GE版6シグマ」を成功させ、20世紀世界最高の経営者と謳われたジャック・ウエルチの行動原理やGE社の企業文化の中から、彼が言う「小さな企業から学ぶビジネスノウハウ」に通じる具体的なガイドラインを見出すことができる。
 ジャック・ウエルチは、「6シグマ経営」の推進に不可欠な切迫感と情熱、社長を先頭にした簡潔でスピーディな取組みは中小企業に学ぶ点が多いと語っている。そして、GE社は航空機や医療システムのビジネスで、世界的な規模での成功を成し遂げたが、会社が大きかろうと小さかろうと、GE社であろうと、食品雑貨店であろうと、「顧客が満足していない、商品がカビ臭い、品ぞろいが下手、見本がパットしない」では、どちらにとっても打撃だ。大事なことは、「顧客が欲しいと思う商品やサービスを買ってもらうこと」に尽きるとして、大企業も街角の小売商店のように経営すればよい。数字の桁に拘ることはない」とも語っている。
 ジャック・ウエルチからの日本の中小企業社長へのエールとして、こうした「GE版6シグマ語録」の中からも具体的なアドバイスを探っていきたいとも思う。(井上) 


back