日本版6シグマは、
問題を見つけ出し、解決する手法
−日本版6シグマの本質を探る−

日本版6シグマは、漠然とした問題の一端を示す情報の中から、その本質を探り出し、その問題を具体的に明確に表現し、回答を見つけ出す手法である。問題点は、お客様が企業に発信してくれるクレームVOCの中に存在する。しかし、お客様が発信するひとつひとつのVOCも企業の問題点を具体的に示していない場合が多い。お客様も企業の内情を良く知らないために、具体的に指摘はできな。問題が存在するために発生する現象の一部をクレームの形で届けてくれるのである。企業は、これらのクレームを集めて、素直に丁寧に読むことによって、企業の問題点CTQを見つけ出す以外に方法はない。VOCの本質を探り、CTQを見つけ出し、解決に導く手法が「日本版6シグマ」である。

企業の内部、あるひとつの部門をとっても同じである。メンバーの一人一人は、いろいろな意見や改善案を持っている。そのひとつひとつは、重要な問題には見えないし、重要な問題ではない。しかし、それらの意見を素直に聞き、分析してみると、その部門や企業が将来どのように進むべきかを示す要素が含まれている。メンバー各人は、VOCのようにひとつの意見はいえるが、内在する問題の本質や将来どのようにすべきかを具体的に提言することは難しい。そのため、その企業や部門に対する不平や不満の形で示すことが多い。これらの意見や不平、不満を丁寧に読み、分析することにより、この企業の将来を見極めることが可能になる。こうしたアプローチに有効なのが「日本版6シグマ」である。

現在までの日本教育のほとんどは、受験勉強のための知識を詰め込むことに集中している。この方法を身につけ会社へ入った社員は、専門知識と業務内容を吸収することに集中することになる。従って、何か問題が起こるとそれまでに吸収し、詰め込んだ知識の中から解答を探す作業になりがちである。しかし、右肩上がりの経済から状況が大きく変わってしまった現在は、どのように解決してよいか、答え自体が曖昧である。その"解"が、過去に成功した数多くの解の中に存在しない。現在われわれは、混沌とした状態の中にいるといってよい。さらに、問題さえ見つけだせない場合も多い。日本の教育では、問題を明確に見つけ出すことを教えることはあまりしてきていない。問題は与えられるものであった。そして、与えられた問題に対して、どこか以前に学んだことから解答を探し出し、それを答案に書いて提出することで評価されてきた。問題や課題は、常に与えられるものであって、自分で作り出すものではなかった。問題を見つけ出す教育をする先生も少なく、ほんの一部でしかなされなかった。

このような人たちを採用してきた日本の企業は、どこかに良いと聞くものがあれば、それを学習し、まねることを通して発展してきた。その例が欧米諸国に追いつき追い越せに基づく経営であった。現在日本の企業は、デフレという何か"得体の知れないもの"に遭遇している。いま多くの企業は、この不可解な実態をおぼろげに見えているものの「何がどのように問題なのか」を具体的に表現できずにいる。そして、それをどのように解決するのかをつかめないでいる。

これらの漠然として"得たいの知れないもの"に遭遇している企業が、そのおぼろげな中から自分たちの問題を明確にし、どのように解決するかを導く新しい経営管理手法が「日本版6シグマ」である。


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