日本版6シグマ
経費の予算取りについて

質問
6シグマの年度計画で、どのくらいの利益(効果)生まれるか予測し、スタートしますが、その際に、製造工程など直接部門で実際の生産を行いながら6シグマ活動を展開していると考えられます。しかし、実際の生産に費やした費用(労務費等)と6シグマで活動した費用を別に予算取りしていますか?
又、活動内容によっては、設備投資とか急に対策に必要な場合がありますが、その場合は予算立てしていなくても、何とかしているいるのでしょうか?6シグマの経費に関するご質問です。

回答
6シグマの導入」については、実現すべき目標の大きさ、解決すべき課題の難しさ等をもとに、経営の視点から「6シグマプロジェクト」として取り組むかどうか決定されるべきです。
先ず、その「6シグマプロジェクト」の経営における重要性(具体的にはCOPQの大きさを確認し、どこまでを実現目標とするか)から見て、本格的な6シグマ導入の投資をするに値するかを検討して下さい。

「日本版6シグマ」は、大きく2つのステップに分かれています。
第一は、ブラックベルトが中心になって「6シグマプロジェクト」がめざす利益(効果)を実現するために、解決すべき課題「SSP」を設定し、さらにその実現のためのアプローチ方法を検討し、経営責任者(チャンピオン)に提案するステップです。
チャンピオンは、VOCやCTQ、競合他社のレベル等を考慮して、提案通りでよいかどうか経営判断で決定します。
この第一ステップに踏み込むためには、どれだけの費用(第一ステップの6シグマ活動費)がかかるかをはっきりさせ、予算措置を執って下さい。当然、ここでコンサルティングを受ける場合は、実現性の高いSSPとアプローチ方法が出せるという前提が必要でしょう。

第二は、SSPの課題解決にとりかかるステップです。
ここでは、第二ステップの6シグマ活動費に加えて、質問のように設備投資等の費用がかかる場合もあるでしょう。これらの予算は第一ステップで提案書の中で明確にされなければなりません。
いずれにしても、日本版6シグマを成功させるためには、それなりの導入プロセスを重視する必要があります。特に受け皿づくりがもっとも大事です。


back