その104
バタム工業団地訪問記 (2)

バタム島の代表的な工業団地を二つほど紹介する。これらは、バタム島のほぼ中央に位置している。これらのバタム島への投資については、日本・インドネシア経済協会が大阪にあり、インドネシアに長期間駐在経験のある日本人がバタム工業開発庁顧問として親切に相談にのってくれている。現地にも経験の豊富な日本人投資アドバイザーが駐在して相談に応じてくれており心強い。検討に当たっては、製造品目や関連部品調達などを参考にして選ぶと良いだろう。

パンビル(PANBIL)工業団地
パンビル工業団地は、バタム島のほぼ中央に位置する。日系企業が操業する数ではもっとも多い工業団地である。インドネシア政府と政府系銀行(Mandiri)のサポートを受ける。開発総面積では、この島では3番目に位置し、すでに80社以上(このうち日系企業は約50社)の企業が稼動している。

パンビル工業団地への工場設置については、バタム工業公社(BIDA)からワンストップサービスなどのほかに@ 原料や設備の輸入に対しての免税特別措置 A 輸入に関する優遇制度 B 投資や創業上の保護の支援が受けられる。

この工業団地は、工業都市として整備され、工場の建物から1km以内に高級住宅、工員用宿舎及び生活に必要な24時間診療の病院、礼拝所、ショッピングセンター、エンターテインメントの設備をそろえている。又、外部からの出張者のためにホテルも完備する。
この工業団地のPR資料によれば、この工業団地のメリットとして次の点を挙げている。

1 工場維持費用、レンタル料金が安い。レンタル料金:¥420/u
2 安定した電力が廉価に供給される。電気料金:¥8.4 / kwh
3 豊富な水と下水・排水設備の完備。水道料金:¥105/
4 作業者を用意に確保できる。人件費:\12,000/月(社会厚生費を含む)

参考までに各種の控除のタイプと建てや面積は次のようなものがある。
Cタイプ  一部事務所用2階建て 4608u
B3タイプ 一部事務所用2階建て 1958u

バタミンド(BATAMINDO)工業団地
バタミンド工業団地は、シンガポール政府とインドネシア政府間の経済協力協定の一環として1990年に開発された。電子機器、精密機械工学、架電製品、プラスチック成形および医療器具の産業に適していると推奨している。工業団地内の設備の施設管理や保全は勿論のこと、事業許可に当たっては、ワンストップサービスとして手続きが出来ると共に、人材の募集、出入国管理、通関手続きなども可能になっている。ここには、すでに日系企業も約40社入居済みである。住友電工のほかに、現在は、フォスター電機、松下電池、横河電機、三洋、TEACなどが操業している。

工業団地内には、住宅設備として従業員用の寮やアパート、公共施設として、ショッピングセンター、フードコートを完備する。更に、エグゼクティブ用にゴルフコース、テニスコート、プールも備えている。
工場は、製造規模に応じて4種類の大きさを標準型として準備している。
Aタイプ 独立型3階伊達工場  9,217u
Bタイプ 独立型平屋建て工場  1,800〜2,700u
Cタイプ テラス式工場 972u
Dタイプ 独立型2階建て工場 5,571u

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