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質問、感想
「6シグマ手法を使っても、誰でも上手くいくとは限らないと思うが」
■「日本版6シグマ」の考え方と従来の「MBO」との間に齟齬はないのでしょうか。「A製品開発プロジェクト」の事例では、6月から開始して12月末までかかっているようですが、このように期間が長いのはトレーニングだからですか、それとも、常識的な期間なのでしょうか。また、どのような成果が得られた証拠がつかめません。
この手法を用いれば、設計者が誰でもうまくいくわけではないでしょうし、所詮人の能力や意欲、センス、創造力がついて回ると思います。このような考え方を払拭するような説明が、次回お聞かせいただけるのかも知れませんが。

■新しいことを取り入れる場合、その初期段階では、効率が落ちる。何か新しいことをやると、すぐに効果がでると考えると失敗する。よって、形式的でなく、形骸化しないように、末端まで全員に理解させて本当の6シグマを実践し、その効果が現れるまで、あせらずに、確実に実施して行く必要がると思います。

回答
■これからの経営は「確実さ」と「スピード」がキーワードです。「日本版6シグマ」がM5型組織風土やM5型問題解決ツールを重視する理由もここにあります。問題が複雑で解決が困難であればある程、日本版6シグマ的なオーソドックスな攻め方の方が急がば回れです。ただ、時間がかかるということは決していいことではない。あまり時間も労力も懸けないで、どんどん成果が出せるやり方を工夫したり、インフラを整備していく必要があります。
この一環として、例えば製品設計開発部門としては、「開発COPQを限りなくゼロに近づける」、つまりもっと具体的に言えば、「開発コストを従来レベルの半分以下にする」ことをめざして、最低限やっておかなくてはならないこととして、次の「3つのインフラ整備」を検討中です。

「3つのインフラ整備課題」
 @商品企画から方式設計、具体設計、試作という一連のプロセスをスピーディかつ確
  実に展開していくための「マネジメント課題チェックリスト」の整備
 A設計エンジニア、チームリーダー、プロジェクトマネージャーに求められるコアコン
  ピテンシーによる評価体系としての「6シグマEBC」の整備
 BプロジェクトにおけるSSP,S・SSPの設定と実施成果の評価体系としての「6
  シグマMBO 」の整備

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