質問・回答
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日本版6シグマ概論

質問・感想
「TQM,ISO9001,小集団活動などとの融合のあり方を考えていきたい」
■この度は、突然の参加(聴講)にもかかわらず、快く仲間入りさせていただき、大変ありがとうございました。昨年来、「6シグマ活動とはどのような活動なのか」と書籍などを通じて勉強してきましたが、いまひとつ分かりづらいというのが実感でした。今回、日本人向けにモディファイされた、「日本版6シグマ活動」に接し、おぼろげながらもその要点が見えてきたように感じています。
5回の研修の多くを問題提起Rから現状把握R、そして課題設定Rに費やしているの見ても、この6シグマの本質が経営課題をいかに選択し(絞込み)、リソースを同じベクトル(全社最適)へトップダウンで集中させるかを重視しているかが感じ取れます。
更に実践活動への聴講の機会を得ながら、現在自分が担務している全社レベルのTQM,ISO9001,小集団活動などの諸活動との融合のあり方について整理していきたいと考えております。今後とも、宜しくお願い致します。

回答
■日本版6シグマは、最初の方で紹介したように組織論がベースになっています。ご指摘のように、「経営課題をいかに選択し(絞込み)、リソースを同じベクトル(全社最適)へトップダウンで集中させるか」を非常に重視していますが、このことは日本企業に一般的な「M1型組織体質」のままでは、あるいは日本企業に平均的なボトムアップを前提としたトップのリーダーシップでは極めて困難なことです。
そこで、これらにかわるものとして、どうしても挑戦して欲しいのが、日本版6シグマツールでの「Work Out」であるわけです。7つの問題解決ラウンドに沿って、それぞれのラウンドにふさわしいやり方で、全体のリソースを結集させる「情報の集め方、アイデアの出し方、議論の仕方、まとめ方」等を工夫すれば、組織としての問題解決力を確実に高めていくことができます。
これまでのTQM、ISO9001、小集団活動も、先ず全体最適の立場から、それぞれの組織がシャープに課題を設定し、確かな実行体制をつくるトータル的な「Work Out」の力があってはじめて有効なものになっていきます。

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