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日本版6シグマ概論

質問・感想
「6シグマプロジェクトは経営課題であり、
   エンパワーメントが原則というが、管理なしで大丈夫か」

■6シグマプロジェクトは経営課題であり、チャンピオンにエンパワーメントされた「マスターブラックベルト」が中心となって「プロジェクトチーム」を組むが、ここではプロジェクトリーダーにすべてまかせ、管理をしない、しかし課題設定ラウンドで設定した「SSP」と具体的な実行課題「S・SSP」および実施計画については、「チャンピオン」に提案し、経営判断を仰ぐという一連のストーリーが新鮮に感じられました。しかし、本当に管理なしで、大丈夫なのか。
ただ、これまでの組織では曖昧で、よっぽど重要なこと以外は自部門内で判断していたことが多かったし、経営もまかせっぱなしだった思う。今回明確になってよかったと思いましたが、どのくらいの内容まで、どのような方法で、チャンピオンの了解を得るのかが、自分の中ではまだ整理はできていません。

回答
■6シグマプロジェクトは、重大な経営課題であるという前提で、トップダウンで進められるべきですが、その課題を解決するアイデアや情報は現場の社員が一番有しているという立場に立っています。エンパワーメントされたプロジェクトマネージャー「ブラックベルト」は、プロジェクト目標実現のためにメンバーの英知とやる気を動員し、解決すべき「6シグマ課題」(SSP)を設定し、一連のサブ課題「S・SSP」からなる実行計画を作成しますが、その実行にあたっては、日本版6シグマでは、次の二つの理由で、経営トップ(チャンピオン)の意志決定が必要であるとしています。

(1)「SSP」は理想の追求ではない。VOC,CTQ、他社の競争力、納期等を踏まえ
   リスクを持って、経営的に判断されるべき性格のものであるから。
(2)現場のボトムアップに依存することは、経営トップの役割放棄にもつながることで
   あり、スピード、確実性、コスト面からの最適意志決定のチャンスを失う恐れがある
   から。

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