環境保全型
ふくしまハウス自然農法

ほぼ1年が経過して
    福島だて農場からの報告  



昨年秋のハウス栽培
 昨年の秋、「
有材心土破砕(土壌掘削、疏水材わらや草の埋込み)」と「山川プログラム:硬盤層煮出し液・光合成菌・酵母エキス混合液の散布」で「団粒構造」の土壌づくりを実施し、しろ菜、こまつ菜、ほうれん草、みず菜等の葉物野菜の「ハウス栽培」を開始しました。
 

 しかし、作物が踏み固めてしまった粘土質の表層土壌に深く根が張れず、十分な収穫が得られませんでした。素人の悲しさで、雨の中の作業で、表層の土壌を踏み固めてしまい、後に、地元の皆さんから「雨の日には、畑に入ってはいけないというのは、百姓の常識だ」とを教えられました。

春の露地栽培
 この春の「露地栽培」の畝づくりでは、雨の日を避けて、固く踏み固まった表面作土層を細かく粉砕し、サトウファームから調達した稲わらを大量に埋め込みました。
 じゃがいも、ごぼう、大根、カブ、しろ菜、ほうれん草、春菊等の播種・植付けを行いましたが、気温の低下に見舞われる不運もあり、葉物が成長途中で花が咲いてしまったりしました。土壌がやせていることが原因で、ハウス栽培同様、葉物は芽を出しても初期成長力が弱く、固い粘土質の作付表土層に深く根が張れず、虫にやられたりした状況も見られました。
 
夏、秋の露地栽培
 夏の「露地栽培」では、トマト、きゅうり、なす、かぼちゃ、枝豆、とうもろこし、かぶ、にんじん、ごぼう等の播種・植付けを行いました。
 長雨と日照不足で、トマト、ごぼう、人参等の成長はもう一つでしたが、それでも肥料、農薬なしでもある程度の収穫が見込めるところまできました。
 
 このことから、「
有材心土破砕山川プログラム」による微生物と作物が共棲できる「団粒構造の土壌づくり」の成果が出始めていると判断しています。
 秋の露地栽培では、大根、カブを計画しています。根の張り具合をよく観察し、その結果から土壌づくりの「補強策」を実施する必要性があるか、別途検討して行きます。

ハウス栽培への再挑戦
 現在、夏の終わりを迎え、葉物、生り物の「ハウス栽培」に再挑戦しようとしています。
 既にきゅうりは順調に成長していますが、ほうれん草を始めとする葉物の収穫増を目標に、これまでの「
有材心土破砕」山川プログラム」に加えて、「フルボ酸関係資材」を活用した「土壌づくり補強策」を実施します。
 
 今後、慣行農法を長く続けてきた、有機物が少なく、痩せた畑の土壌を微生物が豊かに棲息する「団粒構造の土壌」へ速やかに転換する方法について、さらに検討を続け、マニュアルを整備していきます。