福島第一原発事故災害
双葉町復興支援プロジェクト立上げの提案

友人議員とのコンタクト
3月31日、鶴田良治さんとお会いしてから、早速4月2日、同じく双葉中の同級生で町会議員を6期務める友人谷津田光治さんと新橋で慰労を兼ね、お会いし、復興プロジェクトについて意見交換を行いました。4月18日は、谷津田さんのお膳立てで、有志の議員の皆さんと意見交換をするために、双葉町役場が移転している埼玉県加須市旧騎西高校に向かいました。


3人の有志議員との意見交換
現在、加須市の旧騎西高校には、町の人口の2割にあたる1,400人が避難しています。議員も11名の内8人が一緒に避難しています。町議会は、4月19日、町長に今後の方針を聞くために町議会全員協議会を開く事とし、18日には山形県や福島県にいる議員も集結し、事前打ち合わせを行ったとのことでした。
旧騎西高校(写真)で何人かの知人や友人と顔をあわせ、避難生活についての思いや要望をお聞きした後、加須市コミュニティセンターに足を運び、有志議員の谷津田さん、野村さん、岩本さんと「双葉町復興支援プロジェクト」について、意見交換をしました。
東京電力が4月17日、事故収束への工程表を示し、放射能性物質の漏出を大幅に抑えるのには6〜9カ月かかることを発表しました。経済産業相は避難地域の帰宅判断は、その後になるとし、現在のところ避難解除がいつになるかは不透明であるとしました。
有志の議員の皆さんには、東京電力の工程表の発表は、町として避難生活の安定化、自立化、さらには町復興に向けて、長期的に取り組む意思表示をする契機になるという問題提起をしました。原発事故収束に6か月〜9カ月以上かかり、避難解除もその先になることがはっきりした以上、双葉町としても、この原子力震災復興に向けて、長期のスパンで主体的に取り組む方針を町民全体と共有する必要があるという考えを伝えました。

今後の事故収束、避難解除の見通しの発表とともに、避難生活の安定化、自立化、さらには帰還後の町復興にむけて、それぞれのスパンで、町全体としての復興課題への取り組みを拡大していかなければなりません。
議員協議会では、町長の役場機能とともに町民を埼玉加須に集結するという方針に対して、役場の基本機能は福島県におくべきという視点から、方針の確認、見直しを要請し、今後の町の復興施策に議会の意思を反映させたいとしています。

有志の議員の皆さんとの意見交換で心配に思ったことは、これまでの町長の方針や施策に対して、議員の皆さんが必ずしも一体となっていないのではないかという点です。いまはまさに有事の時ですから、町長は自らのリーダーシップで何らかの施策を進めていかざるを得ません。しかし、政治の世界では、国も地方も同じで、具体的な施策にばかり議論が集中し、とかく政局がらみの話になってしまいがちです。

プロジェクト課題設定のための調査を提案
皆さんとの話では、あらためて住民の思いや要望を吸い上げ、今後の避難生活の安定化、自立化、さらには帰還後の町復興にむけて、町全体としての基本的課題の全体をはっきりさせ、行政、議会、住民との間で、その取り組みについて共有化する必要があるという点で意見が一致しました。
先ずは、有志議員の皆さんに住民の思いや要望を広く集めて戴く。そのうえで逐次集まった情報をもとに、われわれ支援グループが第三者の立場で責任を持って、避難生活の安定化、自立化、さらには帰還後の町復興にむけて、住民の皆さんが持っている本質的な思いや要望の全体をわかりやすく一枚の図解にまとめる旨を約束しました。
また、町議会の議長とも、19日の町長との協議会が終わって後、あらためて意見交換の場を持つことを約束し、夕方5時、加須市を後にしました。

 
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