基本課題
設定ラウンドA

B町、住民の行動課題から復興構想のたたき台をつくる。
→識者や県や国やボランティアの力を借りて、現実的な復興構想をつくり上げる

最初から県や国に頼るのではなく、先ず復興に向けた青写真を町の住民の有志で構成するプロジェクトメンバーの力でつくってみます。復興の主役は住民であるべきだからです。
先ずは、「図解」の中に表現されている6つ、7つに凝縮された住民の思いや要望にどのように段階的に対応していくか、そのプロセスをストーリー化してみます。このストーリー化によって、復興への取り組みの道筋が見えてきます。
次に、少し回りくどいですが、6つ、7つに凝縮された住民の思いや要望を実現するためには、それぞれについて、町として、住民として、具体的にどのような取り組み、行動が必要かを自由に幅広く議論します。そして「〜を〜する」という表現の行動上の「具体策」を発想してもらい、データ化します。

この段階での「具体策」は思いつきでもいいです。「具体策」としての有効性についてもあまり気にしなくていいです。「ああすればいい、こうすればいい」と思いつくことを、住民の目線で、360度の視野からたくさんデータ化することが大切です。

この「具体策」は、住民の皆さんが避難生活の安定化や自立化、町の復興に対して抱いている本質的な思いや要望を実現していくために、町として、住民として取り組まなければならない「基本的課題」をコンセプト化するための材料になります。

ここでも先の「関心事」のデータ処理に使った「KJ法」というアナログ情報処理技法を活用します。
プロジェクトメンバーに発想してもらった「具体策」のデータについて、グルーピング、表札づくりの作業を繰り返し、全体として6つ7つの塊にまで凝縮します。結果的に、6、7枚の「〜のために〜を〜する」という表現の表札が出来上がります。

次に全体を一枚の「図解」に仕上げます。住民の避難生活や町の復興に対する本質的な思いや要望を実現するために、取り組むべき「基本的課題」の全体を論理的で整然とした、目で見てわかる「図解」で表現します。この「図解」が双葉町復興構想のたたき台になります。この「図解」をもとに、識者や県や国やボランティアの力を借りて、現実的な復興構想をつくり上げていきます。

 
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